歴史上の人物の軌跡に触れるだけで、旅するワタシの想像力はかきたてられる。江戸時代の浮世絵がそのままリアルな世界になり、大名行列とすれ違い、道中の弥次郎兵衛と喜多八にも出会える……気がする。東海道五十三次の宿場町・草津からレンタカーで街道を走り、琵琶湖畔に着けば、雰囲気は一気に現代リゾートに。イングリッシュガーデンを歩き、創作フレンチに舌鼓。食事をしていても、ホテルでベッドに横たわっていても、いつも青い湖水をたたえた琵琶湖がそばで見守ってくれる。刻々と変化する琵琶湖イリュージョンに魅せられ、思わず大声で滋賀にラブコールを送りたくなる。
「この景色が永遠であってほしい……」そう願わずにはいられない琵琶湖の絶景をあとに、陶の里へ向かう。森を疾風するのごとく現れた(!?)忍者列車「SHINOBI-TRAIN」に乗車し、アツいココロをもって静かな旅をはじめる。信楽(しがらき)は芸術の里だ。この地を訪れると、自然と人が循環しているのがわかる。土と炎に人間の力が加わり、新しい器へと生まれ変わる。自然界に人間の斬新な発想が加わり、新たな芸術が生まれる。信楽に来るとそんなお互いの関係を想う。
信楽高原鐵道信楽駅より徒歩約10分の新宮神社境内で繰り広げられる「げなげな市」。「げな」とは信楽弁の「○○らしい」という意味。「面白いものがあるらしい!」という話が飛び交い、売る人も、買う人も楽しめる地元の市。3~11月の第1日曜開催。