博多駅から大分駅へ。行きは特急「ソニック」、帰りはJR九州の「D&S(デザイン&ストーリー)列車」のひとつである特急「ゆふいんの森」に乗っちゃおうという計画。旅はよくばってこそ“女子旅”なのだ。今回の旅は香りに注目。清少納言は随筆『枕草子』で、香りを「心ときめきするもの」として、「香ばしうしみたる衣など着たる」といっている。そう、香りは女子にとって古来から「心ときめきするもの」なのだ。大好きな列車に乗って、別府で温泉の香りに癒され、自分だけの香りと思い出を作る。女子エッセンスたっぷりの旅に仕上げよう。
今回の旅のテーマは列車と「香り」。実は「におい」は、視覚でとらえる美しい色彩を表す言葉としても使われるという。2日目はそんな「におい」をたっぷり楽しむ。昨夜見た漆黒の空に広がる輝く星の色、早朝のかすんだ空からグラデーションに変化するブルー、「KIRIKABU HOUSE」で見た温かい木材の色、会席料理「山椒郎(さんしょうろう)」で食した色鮮やかな食材の「合わせ箱」……。自然の恵みをたっぷり感じられる色彩の数々。色彩の魔術師たちが、身近に感じられるのも大分の魅力。さぁ、「におい」をとらえた大分へ出掛けよう。
博多駅と大分駅を結ぶ特急列車。「音速」の名にふさわしい、遊びゴコロと乗り心地のよさを合わせ持つ、ブルーメタリックの883系だ(「白いソニック」といわれる885系も走る)。乗降口には水色を基調としたビビッドな空間が広がり、旅人をワンダーランドへ誘う。車内は木製床で落ち着いた雰囲気。まるで動物の耳のような本革製のヘッドレストがなんとも個性的でかわいい! グリーン車のシートはすべて本革製というぜいたくさ。今回の女子旅、グリーン車でゆったりもいいかも。
博多駅~大分駅(12月18日からの一部列車は~佐伯駅)