『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
銀山温泉とおいしい食べ物――さらに、みちのく文化に触れられる体験があれば、今回の東北の旅はほぼ完ぺき。だって、川沿いにうつくしい銀山温泉の町並みが続いているのだから。自然を愛でることの多いワタシだが、温泉街がこれほど風流なものだとは知らなかった。そこに吹く新しい「モダンクラシック」の風も、温泉街のなかに溶け込んで違和感がない。木造建築はクラシックな重厚さも、モダンなエッセンスもすべて吸い込んで、銀山温泉は独自の個性にしてしまうのだ。ああ、ここにいられる幸せ。みちのく温泉、ありがとう。
「大石田といえば、そばじゃない?」という友人と一緒に、山形新幹線大石田駅舎内の「ふうりゅう」へ。休憩を兼ねて気楽に入ったが、そばを食べてビックリ。田舎そばにしては細麺の十割そばはパサつきがなく、ツルッとのどごしがいい。この辺りは夏と冬、昼と夜の寒暖差が豊かな風味のソバ種を育てるとされ、昔からソバの里として盛えた土地なのだとか。なるほど、大石田といえばそばなのね!
時間 | 11~16時、16時以降は会食のみ(予約制)、無休 |
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アクセス | JR大石田駅舎内 |
工房に並んでいた「銀山こけし」は大きな目をして愛らしかったのに、ワタシが絵付けしたこけしは少し左右差があって……、ユニークな顔立ちに。でも、なぜだろう、もう愛着が湧いている。工房の美女たちは、今では「銀山こけし」の唯一の作り手である伊豆家3代目の作。家の名をとって「伊豆こけし」とも呼ばれているというのだから、一日職人と比べる方が失礼だ。
時間 | 8時30分~17時30分(見学・体験時間は応相談)、木曜休(夏は無休) |
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アクセス | 大石田駅から銀山温泉行きバス43分の終点下車、徒歩8分 |
料金 | 入場料および体験料1人1080円(6寸) |
憧れの銀山温泉に到着してはしゃいでいたが、宿の前で「わあ」と思わず声を上げる。素敵過ぎじゃない? 築90年の木造建築の宿として知られる「古山閣」の隣に昨年、新館「clanuova(クラノバ)」がオープン。まさに「新しさ」×「クラシック」のコンセプト通りの宿だ。東京で修業した若旦那が地産地消の山形イタリアンを食べさせてくれるというのだから、今日のインスタ映え写真は決定!
アクセス | 大石田駅から銀山温泉行きバス43分の終点下車、徒歩5分 |
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銀山温泉の夜は格別だ。木造建築や街灯に明かりが灯って風情がある。宿の夕食後、散策がてら飲みに行った。食事処「伊豆の華」2階の窓から温泉街を望め、日本酒を飲み比べながら友人と語り合う。さっきまで宿であんなに食べたのに、「尾花沢産そば粉・最上早生を使用して銀山の冷水で手打ちした外一そば」なんて聞くとやはり食べたくなってしまう。
時間 | そば処:11~15時 喫茶:15~18時 酒処:18~22時 不定休 |
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アクセス | 大石田駅から銀山温泉行きバス43分の終点下車、徒歩6分 |