『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
国民休暇村と日帰り温泉がある網張温泉は、盛岡駅からバスで約1時間。休暇村本館から10分ほど歩くと、野天風呂「仙女の湯」(写真)に辿り着く。5月中旬~11月中旬まで入浴可。
TEL.019-693-2211(休暇村岩手網張温泉)
啄木と子供たちのブロンズ像、そして遠くに岩手山という風景が来館者を迎えてくれる「石川啄木記念館」。IGRいわて銀河鉄道渋民駅から車で10分。
TEL.019-683-2315。いわてDC期間中は9:00~17:00、無休。450円
町内約10店舗で味わえる「いわてまち焼きうどん」。麺や具3種以上は地元産を使うという条件はあるが、味付けは各店自由なので食べ歩きも◎。白地に黒文字ののぼりが目印。
TEL.0195-62-2111(岩手町企画商工課)
「ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」。啄木がそう懐かしんだ故郷=生誕の地が、現在の盛岡市玉山区。ここには啄木の生誕100周年を記念し建てられた「石川啄木記念館」がある。館内には、直筆の書簡やノート、衣服などを展示。敷地内には、啄木が学んだ渋民尋常小学校の木造校舎もあるので見学してみよう。
お次はIGRいわて銀河鉄道で北上し、いわて沼宮内駅で降車。お目当ては、昨年のB-1グランプリにも参戦した岩手町のB級グルメ「いわてまち焼きうどん」だ。キャベツ、ピーマンといった高原野菜など、地元食材を3種以上使った焼きうどんは、食べ応え満点! ちなみに、IGRいわて銀河鉄道では「IGRの銀河食堂」というイベントを開催(6月30日までの土・日曜・祝日。要予約)。各駅でミニ弁当をもらえるので、ご当地グルメ好きは要チェック。
新幹線で盛岡に戻ったら、バスで岩手山の南麓にある網張(あみはり)温泉へ。微白濁の硫黄泉は、野趣溢れるロケーションも含め、これぞ山の湯といった風情で心身が安らぐ。
2日目は盛岡市街を街歩き。網張温泉からバスだと間に合わないが、盛岡駅周辺に泊まったら、市民の台所・神子田(みこだ)朝市をのぞいてみよう。年300日間も開かれる、組合形式としては日本最大級の朝市で、各店のゴザには野菜や山菜、生花、果物など地元の幸がいっぱい! 盛岡駅からは要予約の直通バス「盛岡神子田朝市号」が便利だ。
盛岡から1つ南の駅・仙北町周辺は史跡散策にもってこい。中国様式の山門が珍しい大慈寺、総面積2万坪の盛岡八幡宮に加え、鉈屋(なたや)町界隈には、間口が狭く奥に長い盛岡町家が今も数軒残る。町家を利用した大慈清水お休み処など、内部見学OKの町家も。街歩きで汗をかいたら、平成の名水百選「青龍水」で喉を潤して。
6月第2土曜に開催されるチャグチャグ馬コ。艶やかな飾りと鈴を付けた100頭ほどの馬が、滝沢村の蒼前神社から盛岡八幡宮まで15㎞の道のりを行進する。
TEL.019-604-3305(盛岡観光コンベンション協会)
地元の恵みが色とりどりに並ぶ朝市は、神子田町の南大橋近くの路地で開催。地元のばあさまたちとの方言のやりとりも楽しい。
TEL.019-652-1721。5:00頃~8:30、月曜休(5~12月の祝日は営業)
盛岡三大清水のひとつ青龍水は、昔から町の人の生活用水として利用されてきた。水場は四段になっており、一番井戸は飲み水、二番井戸は米磨ぎ水……などそれぞれ用途が違う。
TEL.019-604-3305(盛岡観光コンベンション協会)
肉味噌に店の個性が出る盛岡じゃじゃ麺。最後、少しだけ具を残した器に生卵をとき、麺のゆで汁を注いでもらい塩コショウで味を整え、チータンタンスープとして味わうのが地元っ子の定番。
ルネッサンス風の岩手銀行中ノ橋支店は、明治44年(1911)築の重要文化財。
TEL.019-604-3305(盛岡観光コンベンション協会)。見学自由(外観のみ)
慶長14年(1609)の銘が刻まれている擬宝珠が8個、慶長16年の銘が刻まれている擬宝珠が10個ある上の橋。これほど多く古い擬宝珠が残る橋は国内でも珍しい
盛岡駅に戻ったら、今度は中心街で歴史スポットを探してみよう。分かりやすいのが、中津川の中ノ橋たもとに建つ岩手銀行中ノ橋支店。赤煉瓦造りに緑のドームがのっかり、威厳ある雰囲気だ。設計者の1人が、東京駅も手掛けた辰野金吾と聞いて納得。
中津川上流にある上の橋にも歴史が潜む。欄干には、なんと400年前に作られた青銅の擬宝珠(ぎぼし)が! ほかにも、平屋建ての「啄木新婚の家」、宮沢賢治の『注文の多い料理店』を出版し今は各種民芸品も扱う「光原社」など、文学好き必見スポットも多い。
お腹がすいたら、ここはやはり盛岡三大麺。盛岡冷麺、わんこそばもいいが、個人的におすすめなのが他地域ではほぼ出会えない、盛岡じゃじゃ麺。特製の肉味噌やキュウリ、おろしショウガなどが盛られた平うどんを、グチャグチャよく混ぜて食べると、クセになる旨さ!
文・構成=鈴木健太
写真協力=岩手県観光協会、東北六魂祭実行委員会
※掲載されているデータは平成24年5月現在のものです。
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岩手県観光協会●TEL.019-651-0626
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