『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
聖澤院の方丈に残る、片山尚景筆の獅子図や花鳥図といった障壁画は壮観(写真)。江戸時代前期築の書院の襖絵「山水・麒麟図」や「竹林七賢図(ちくりんしちけんず)」も特別公開。10:00~16:00(受付終了)。600円。右京区花園妙心寺町
最初に訪ねたのは、妙心寺四派の一つ、聖澤(しょうたく)派の本庵で、洛西にある妙心寺 聖澤院。慶長年間に造られた方丈(客殿)の84面に及ぶ襖絵が、一番のお目当てだ。狩野派の絵師・片山尚景(なおかげ)による水墨画の、大胆さと繊細さをあわせもつ筆致にグイッと引き込まれる。さらには、狩野典信(みちのぶ)筆の「山水・麒麟図(きりんず)」や富岡鉄斎(てっさい)の「巌栖谷飲図(がんせいこくいんず)」など貴重な障壁画が目白押し!
同じく妙心寺境内に建つ龍泉菴(りょうせんあん)も障壁画の名作揃いだ。方丈の玄関を飾る「昇龍図」は、力強く描かれた龍の頭が、襖から飛び出してきそう。今回は、狩野探幽(たんゆう)筆の「観音・龍虎図」、長谷川等伯筆の重要文化財「枯木猿猴図(こぼくえんこうず)」(複製)も特別展示!
昭和8年創業の名店「天喜」で天ぷらと京料理を堪能したら、大徳寺の聚光院へ。開祖の笑嶺宗訢(しょうれいそうきん)が千利休の参禅の師だったことから利休の墓所となり、現在も茶道三千家の菩提寺にもなっている。そのため、寺院には閑隠席(かんいんせき)と桝床席(ますどこせき)という2つの茶室が残り、ともに重要文化財。また、方丈では、桃山時代を代表する絵師・狩野永徳の代表作「花鳥図」(複製)などを公開しており、こちらの勢いある筆遣いも必見だ。
最後は洛東にある建仁寺の塔頭(たっちゅう)・正伝永源院(しょうでんえいげんいん)へ向かおう。利休七哲の一人で大名茶人の織田有楽斎(うらくさい)の菩提寺でもあり、有楽斎が建てた茶室・如庵(じょあん)の復元も鑑賞できる。千利休作の茶杓(ちゃしゃく)などの寺宝も特別展示されているので、お茶の文化に興味のある人は絶対に足を運ぶべし!
上京区真盛町から社家長屋町にわたる花街・上七軒(かみしちけん)。三味線の音が響く同花街のお店「お初」で、舞妓さんとともに気軽にランチを楽しめる。お座敷のときの姿とは一味違う、からげ(普段着の着物)の舞妓さんと気軽に会話できるのは、かなり貴重なチャンス! 要予約。
3月8・15・16日。11:00~12:30、12:45~14:15(1日2回開催)。5,500円
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約55年の歴史をもつ「お初」でランチ(写真上)。上七軒の石畳の路地は風情あり
名園揃いの京都のなかでも、選りすぐりの美しい庭園を巡るコース。平安神宮の神苑では七代目・小川治兵衛作庭の池泉回遊式庭園、醍醐寺では豊臣秀吉が「醍醐の花見」に際して自ら基本設計した三宝院庭園など、4つの名勝庭園を巡る贅沢プランなのだ。
3月16日までの土・日曜(3月8・9日は一部コース変更。期間中、聚光院は屋根の修復工事中)。
JR京都駅烏丸口10:00発(約5時間30分)。8,800円
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古都らしい陰影のあるLED 電球約2,500基を用いた露地行灯(あんどん)と、いけばな作品で総延長約5kmの散策路を演出する「灯りと花の路」や、円山公園内を流れる吉水の小川を竹灯りでほんのり照らす「竹灯り・幽玄の川」など、門前町の東山が情緒溢れる細やかな灯りで彩られる。
3月14~23日。18:00~21:30。散策無料(拝観料などは別途)
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京都市観光協会●TEL.075-752-7070