『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
51回目を迎える今冬の「京の冬の旅」キャンペーンは「大政奉還150年記念」がテーマ。武家政権から近代国家へ転換する契機となった「大政奉還」ゆかりのスポットで、通常非公開の文化財が特別公開されます。まずは洛中・洛北エリアを中心にご紹介。さあ、志士たちの魂が宿る京都へいざ!
平成28年春にオープン
扇形車庫に並ぶSLが壮観
日本を代表する車両53両が展示され、その数は日本最大級。とくに、扇形車庫にずらりと並ぶ約20両の蒸気機関車の姿は壮観。8台ある運転シミュレータなど、触って体験できる展示が多数。現役のJR社員が紹介する「鉄道おしごと体験」も見逃せない。
狩野派の障壁画を愛で
大政奉還に思いを馳せる
慶長8年(1603)に完成し徳川家康が入城、慶応3年(1867)には徳川慶喜が大政奉還を発表するなど、徳川家の栄枯盛衰を見守ってきた城。二の丸御殿(国宝)を飾るみごとな障壁画の一部は二条城敷地内の「築城400年記念 展示・収蔵館」で原画を見学できる。
京都のこだわりパン屋を
パン好き案内人がガイド
朝の京都を観光するガイドツアー。パンの消費量で常に全国上位に入る京都で、話題のパン屋さん4軒を案内人付きでめぐる。大正時代から続くレトロなパン屋から北欧フィンランドの伝統技法で作る個性的なパン屋まで、パン職人さんのお話を伺いつつ、京都の朝を楽しむ。平成29年2月18日開催。
一見さんでは体験できない
お茶屋遊びを存分に楽しむ
京都の「食」のスタイルを発信する「食遊彩都(しょくゆうさいと)」キャンペーン。本プランでは通常、紹介者なしには利用できないお茶屋で舞妓さんや芸妓さんとの「お茶屋遊び」を体験できる。幕末の志士や明治の元勲(げんくん)になった気分で、名だたる仕出し料理店の京料理フルコースを味わおう。
◎開催日により会場が異なります
駅ビルに鉄道カフェが出現
駅弁を食べ、ジオラマ見学
京都駅ビル2階の「京都茶寮」では京都駅140周年を記念し、鉄道模型や盆栽風ジオラマを展示する「鉄道カフェ」を展開。フタに初代または現在の京都駅の姿をあしらった「京都駅開業140周年記念駅弁」などを食べながら、店内の展示を楽しめる。オープン期間は平成29年2月1日~28日。
京都最大アーケードの
老舗商店街を訪ねる
明治時代から続き約180店舗がひしめく京都三条会商店街を、京都三条会商店街振興組合・上田照雄会長の案内で歩く。新選組も食べたといわれるだし巻きや商店街ならではの天ぷら、コロッケなどをつまみ食い。「大政奉還150年」に関連する幕末史跡もめぐる。平成29年1月26日、2月23日、3月16日開催。
新選組も通った旧花街の
揚屋(あげや)建築唯一の遺構
島原は江戸時代に栄えた幕府公認の花街。島原の誕生当初から建つ「角屋」は、揚屋(現在でいう料亭)建築唯一の遺構。新選組隊士が足繁く通ったことでも知られ、柱には隊士がつけた刀傷が残る。「京の冬の旅」では13年ぶりの公開となる。
隊士が眠る新選組ゆかりの寺
壬生狂言の舞台
正暦2年(991)創建。鎌倉時代の中興の祖・円覚上人が仏の教えをわかりやすく伝えた無言劇「壬生大念佛狂言」を創始、現在も年3回行なわれている。幕末に新選組が修練場とした境内には「壬生塚」が置かれ、隊士を祀っている。今回の「京の冬の旅」で本堂、初公開の狂言堂が特別公開される。
糸が織りなす芸術品
組紐の世界を堪能
京都に連綿と受け継がれてきた文化や産業を体感できるプラン「京のたしなみ」のひとつ。本プランでは「安達くみひも館」で飾り紐やネックストラップなど8コースから選んで組紐の手組みを体験できる。職人による解説や手組みの実演も楽しみ。
赤煉瓦の初代駅舎など
京都駅の歴史を振り返る
明治10年(1877)に開業した京都駅は平成29年2月で140周年を迎えるとともに、現在の4代目駅舎は20周年を迎える。記念イベントのひとつである写真展では、昔の京都駅の写真約70枚を京都駅ビル10階の空中径路に展示する。
古典遊びや京のしきたりに
ついての話も楽しみ
京都の奥深い上質な魅力に出会える、京都定期観光バス特別コース「千年の心得」のひとつ。本プランでは北野天満宮の梅苑を観賞。「京都伝統産業ふれあい館」(写真)で伝統工芸の実演、「西陣くらしの美術館 冨田屋(とんだや)」で投扇興(とうせんきょう)や貝合せなどの古典遊び体験を楽しめる。平成29年2月10~12・16~18・23・24日開催。
能楽について
学び、自らも体験
京都の奥深い上質な魅力に出会える観光プラン京都「千年の心得」のひとつ。本プランでは、能楽五流宗家のなかで唯一京都に在住する金剛流にて、能楽についての解説を聞き、謡(うたい)や仕舞(しまい)の体験などを通して能楽を身近に感じることができる。平成29年2月26日開催。会場は金剛能楽堂。
「梅小路公園」で開催される
冬のライトアップイベント
京都鉄道博物館がオープンし、ますます賑わいをみせる梅小路公園が、色鮮やかにライトアップされる。割り竹のトンネル「輝きの道」など、多彩な演出で昼間とは違った幻想的な夜の風景を楽しめる。平成29年2月3日~12日開催。
老舗料亭の料理人指導のもと
京料理を調理実習
京の食文化ミュージアム「あじわい館」で南禅寺畔の老舗料亭「瓢亭」14代当主・髙橋英一氏(写真)による講演と料理実演、調理実習を体験。試食後は通常非公開のお茶屋「輪違屋(わちがいや)」を見学し、島原太夫による舞と胡弓の演奏を鑑賞する。平成29年2月17日、3月17日開催。
茶席と庭園鑑賞を楽しみ
京都の“春”を味わう
京都の「食」のスタイルを発信する「食遊菜都(しょくゆうさいと)」キャンペーン。本プランでは、日本を代表する作庭家・重森三玲(みれい)の旧邸である「重森三玲庭園美術館」での茶会と館長の解説付きで庭園鑑賞、東伏見宮家の別邸として建てられた「吉田山荘」で春の京料理(写真)を堪能。平成29年3月5日開催。
白梅、紅梅、一重、八重と
1500本の梅がとりどりに咲く
全国天満宮の総本社であり、梅の名所としても名高い北野天満宮の「梅苑」は2月上旬から3月下旬まで特別公開される。菅原道真公ゆかりの梅50種約1500本があり、開花の時期には約2万坪の境内一円で紅白の梅が咲き競う。
宮様も愛した今出川豆腐など
京の老舗の味に舌鼓
安政2年(1855)創業、御所御用も務めた老舗料理店。煮た豆腐に若挟ぐじ(甘鯛)をのせ、野菜の入った餡をかけた「今出川豆腐」(写真右)が名物。元離宮二条城や京都御所などをめぐる京の冬の旅定期観光バス「うるわしコース」の昼食処にもなっている。