『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
8月の金・土曜・休日、9月の土曜・休日に運行する「SLみなかみ」。デゴイチの愛称で親しまれる「D51型蒸気機関車」が煙を吐き出し、6輌の客車を力強くけん引する。指定席券510円
8月下旬は桃狩りができる「桃李館」。「手作りジャム」「手作りパン」の体験や季節の果実で作るオリジナルジェラートも人気。TEL.0278-64-2800。9:00~17:00、年末年始休。フルーツ狩り500円~(入場は無料)
「水紀行館」のすぐ側の池で、マスのつかみどりを開催。獲ったマスは鮮度保持のため回収されるが、体験後はマスの塩焼き一匹を味わえる(または生のマス2匹持ち帰り)。TEL. 0278-72-1425。10:00~、12:00~、14:00~(1時間)、期間8月1日~22日。300円
みなかみ町の新ご当地グルメは、ダムの形をイメージしてご飯が盛られた「みなかみダムカレー」! 「水紀行館」のみなかみダムカレー750円は、アーチが美しい矢木沢ダム型なのだ。
魅力的な体験プランが待ち受ける旅へ出るため、高崎から「SLみなかみ」に乗車! 昭和50年まで活躍した蒸気機関車「デゴイチ」は煙を吐き、汽笛を鳴らし、利根川沿いや山間を懸命に走っていく。水上駅まで行く人は、転車台で回転するSLの姿も眺めておきたい。
今回はあえて後閑(ごかん)駅で途中下車し、バスで「フルーツ公園 桃李館(とうりかん)」を目指す。同園では、約6.5haの敷地で10種の果実を栽培。通年でさまざまなフルーツ狩りができ、夏から初秋ならモモ、ブドウ、和ナシなどを狩ることが可能だ。豊かな自然に囲まれ、甘い香りを感じながら楽しむフルーツ狩りは、老若男女思わず問わず顔がほころぶ。
この旅最初の体験を終え、お次は竹細工やそば打ちなど各種体験ができる里山地帯「たくみの里」(桃李館も同地域にあり)へ周遊バスで移動。こちらに点在する24戸の各家では、コンニャクや豆腐といった食べ物から藁ぞうりや素焼きの土鈴の絵付けなどの伝統工芸まで、それぞれの匠さんが丁寧に作り方を教えてくれる(要予約の体験もあり)。
体験三昧の疲れは、温泉で癒すが一番。ということで、関越交通バスで本日泊まる三国峠の麓、猿ヶ京温泉へ。約400年の歴史を誇るという古湯は無色透明の硫酸塩泉で、高血圧、創傷などに効くという。一風呂浴びたら「猿ヶ京関所資料館」にて7~9月の毎週土曜(20:30~21:15)に催される「民話の夕べ」を聴きにいこう。山間の里、猿ヶ京に残された数々の民話の中からいくつかを、地元の語り部が訥々(とつとつ)と語ってくれる。古民家の囲炉裏を囲んで聴く民話は、郷愁を感じずにはいられない。
翌日はバスで後閑駅に戻り、水上まで上越線で北上。お目当ては道の駅「水紀行館」だ。バスで向かうのもいいが、時間が合えば利用したいのが水上温泉街をめぐる「シャンシャン馬車」だ(1区間500円~、10:00~15:00、8月は木曜以外運行)。水上駅、「水紀行館」など5スポットを約1時間で周遊するこの馬車に乗れば、旅情も5割増し!?
「水紀行館」に着いたら、マスのつかみどりにトライしよう。1時間つかみ放題なので、親子で競ったりなどつい熱中すること間違いなし。つかみどりに燃えた後は、マスの塩焼きで舌鼓を。お父さんは、もちろんそこにプラス、缶ビール!
帰りは再び15:20水上発の「SLみなかみ」に乗車。高崎駅で乗り換え…する前に途中下車して、小麦文化が栄える高崎のパスタやスイーツを味わうこともお忘れなく。
駅名 | 時間 | 旅のひとことアドバイス | |
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1日目 | 東京発 | 7:47 | 上野で乗り換え |
高崎着 | 9:49 | ||
高崎発 | 9:56 | 指定席券を予約しておいた「SLみなかみ」に乗車! デゴイチの汽笛に旅情アップ | |
後閑着 | 11:43 | バスで「桃李館」へ行き、フルーツ狩りを満喫。その後、「たくみの里」でわら細工、陶芸、蕎麦打ちなどを体験。再びバス移動で猿ヶ京温泉にて逗留。夜は「猿ヶ京関所資料館」で開かれる「民話の夕べ」で民話に耳を傾けよう。 | |
2日目 | 後閑発 | 10:09 | 「猿ヶ京温泉」8:44発のバスの乗り後閑駅へ |
水上着 | 10:21 | タイミングが合えば「シャンシャン馬車」に乗車し「水紀行館」へ移動。「マスのつかみ取り」を体験。 | |
水上発 | 15:20 | 再び、下りの「SLみなかみ」に乗車 | |
高崎着 | 17:20 | 老舗和菓子店「観音屋」でソフトタイプのラスクを土産に購入。夕食はもちろん名物の「高崎パスタ」! | |
高崎発 | 19:35 | 上野で乗り換え | |
東京着 | 21:23 |
仙台地区を中心に活躍しているトロッコ列車が、9月4・5日の期間限定で上越線に登場! 側面に窓が無いので風が抜けて気持ち良く、開口部も広いので眺めが抜群。「風っこもぐら」は渋川駅(10:20発)~越後湯沢駅(13:09着)、「風っこループ」は越後湯沢駅(14:55発)~渋川駅(17:45着)。青春18きっぷの利用者は別途指定席券510円が必要。
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文:鈴木健太
写真協力: JR東日本 高崎支社、フルーツ公園 桃李館、水紀行館
※掲載されているデータは平成22年8月現在のものです