『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
東京駅から出発。東海道新幹線「ひかり」「こだま」に乗車し、
1泊2日で新幹線三昧の旅へ
東京駅ホームで見つけた「新幹線起点」の星形レリーフ。
東海道新幹線の線路はまさにここから始まる
富士山はもちろん、茶畑なども広がる
鉄道模型専門店「ポポンデッタ静岡」のジオラマ
JR東海浜松工場近くにある東海道・山陽新幹線唯一の踏切。
浜松駅からはタクシーで約7分 写真提供:恵 知仁氏
JR浜松駅近く「ビックカメラ館」内の漁協直営
「浜名湖うなぎ丸浜」などでランチを
JR安城駅からバスで約30分の「デンパーク」で冬季限定プロジェクションマッピング「水と光のファンタジア」を鑑賞。入園料大人600円
「名古屋マリオットアソシアホテル」の一部客室からは名古屋駅を見下ろせる。写真上は1日1室限定の「東海道新幹線開業50周年記念 新幹線ファミリールーム」
鉄道の歴史と未来を体感できる「リニア・鉄道館」。
写真は新幹線シミュレータ「N700」
新幹線の駅では珍しい0番線がある岐阜羽島駅ホーム。
ぜひ見学したい
京都祇園にあるジオラマレストラン「デゴイチ」。
テーブル席とジオラマかぶりつきの席がある
1964年10月1日、東京オリンピックを9日後に控え、東海道新幹線が華々しくデビューした。2014年秋に開業50周年を迎えたのを記念し、この冬は東海道新幹線をじっくり楽しむ旅に出発しよう。
まずは、東海道新幹線のウンチクを深めるため、16・17番、18・19番線ホームの中央、8号車付近にある「新幹線起点」に立つ。星形のレリーフで、急いで新幹線に乗り込むときには気付きづらいだろうが、改めて立ってみると感激だ。17・18番線ホーム間の線路上にも「0キロポスト」があるので、探してみたい。
東京駅から「こだま」「ひかり」に乗車して、静岡駅に到着。駅ビル「静岡パルシェ」5階にある「ポポンデッタ静岡」に行ってみよう。2014年2月末にオープンした鉄道模型専門店で、東海道新幹線や東海道本線の記念切符などを展示する「東海道線ギャラリー」も併設されている。Nゲージのジオラマは、富士山を据えたレイアウトがいかにも静岡らしく、自慢の車両を持ち込んで走らせてみるのもいい。
ひとしきり模型の走行を楽しんだら、新幹線で浜松駅へ移動。東海道・山陽新幹線唯一の踏切を見学に行く。メンテナンスを行なうJR東海浜松工場へ行くための引き込み線にある踏切だ。本線ではないため、1日2~3本の新幹線が徐行で通過する程度だが、鉄男・鉄子なら話のタネに1度は訪ねてみたいはず。運良く新幹線が通過するところに出合えたら、本当にラッキー。
再び新幹線に乗り込む前に腹ごしらえ。駅近くで、名物のウナギでランチといこう。近頃は浜松餃子や、浜名湖名産のカキを蒲焼きにした「牡蠣カバ丼」も人気だ。
今回は、今まで東海道新幹線の駅で気になってはいたが、なかなか降りるチャンスのなかった駅にどんどん降りてみよう。三河安城駅で下車し、駅舎を出て、北欧風の駅舎を記念撮影。再び改札に入り、ローカル線の東海道本線に乗り換えて安城駅で下車。季節ごとの花景色が楽しめるテーマパーク、安城産業文化公園「デンパーク」を訪ねる。2015年1月4日まで「ウィンターフェスティバル」、1月12日まで「ムーミンの世界展」を開催中だ。ウィンターフェスティバルの目玉はプロジェクションマッピング。安城の偉人・都築弥厚(つづきやこう)生誕250年を記念し、彼の考案した明治用水にちなんだ水をテーマにした光の芸術を楽しもう。
プロジェクションマッピングを満喫したら、名古屋駅に向かい、駅直結の「名古屋マリオットアソシアホテル」で宿泊。名古屋駅を見下ろす客室で、夜景や朝の光のなかを走る新幹線を心ゆくまで眺めたい。
★1日目
東京駅→(東海道新幹線「こだま」「ひかり」)→静岡駅→(徒歩)→「ポポンデッタ静岡」→(徒歩)→静岡駅→(東海道新幹線「こだま」「ひかり」)→浜松駅→(タクシー)→踏切→(タクシー)→「浜名湖うなぎ丸浜」→(徒歩)→浜松駅→(東海道新幹線「こだま」)→三河安城駅→(JR東海道本線)→安城駅→(バス)→「安城産業文化公園デンパーク」→(バス)→安城駅→ (JR東海道本線)→名古屋駅→(徒歩)→「名古屋マリオットアソシアホテル」
50年前に団子鼻の愛らしい0系が登場した東海道新幹線だが、現在の最新車両は鼻がスーッと突き出した流線形のN700A。次の50年で新幹線はどのように変化していくのだろうか? なんといっても注目なのは、「リニア中央新幹線」だ。そこで、名古屋の「リニア・鉄道館」で超電導リニアの車両展示や展示室などをじっくり見学。日本最大級の面積を誇るジオラマや、新幹線・在来線のシミュレーターで運転体験ができるなど、楽しみが尽きない。
名古屋駅に戻ったら、新幹線や在来線のホームに複数店舗がある名代きしめん「住よし」で、きしめんを立ち食い。噂では新幹線ホームが最もおいしく、新幹線ホームの入場券を購入してまで食べに来る人もいるとか。
次は、昨日の三河安城駅に続いて、前から気になっていた岐阜県内唯一の新幹線駅・岐阜羽島駅で下車。下りホームに到着するわけだが、上りホーム0・1番線へも行ってみよう。0番線ホーム自体は全国に多少あるが、新幹線の0番線ホームは珍しい。ただし、通常ダイヤでは1番線が使用されることが多く、残念ながら、0番線に新幹線が入ってくることはめったにない。改札を出たら、駅の周囲も散策してみよう。駅前には新幹線誘致に尽力した地元の政治家・大野伴睦(ばんぼく)夫妻の銅像が立っている。
岐阜羽島駅下りホームから東海道新幹線「こだま」「ひかり」に乗れば、39分で京都駅に到着。JR奈良線と京阪電鉄を乗り継いで、京阪祇園四条駅から徒歩約10分のジオラマレストラン&居酒屋バー「デゴイチ」へ。HOゲージのレイアウトは縦6m、横20mもあり、1店舗内とは思えない大きさ。もちろん、持ち込み車両を走行させるのもOK。48時間丹念に煮込んだ「デゴイチ特製カレー」など、料理も充実している。食事や飲み物を味わいながら、ジオラマをたっぷり楽しんだら、帰路につく。さて、帰りものんびり「ひかり」「こだま」にしようか、ビュンと「のぞみ」にしようか…
★2日目
「名古屋マリオットアソシアホテル」→(徒歩)→名古屋駅→(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線)→「リニア・鉄道館」→(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線)→名古屋駅ホームきしめん「住よし」→(東海道新幹線「こだま」「ひかり」)→岐阜羽島駅→(東海道新幹線「こだま」「ひかり」)→京都駅→(JR奈良線・京阪電車・徒歩)→「デゴイチ」→(東海道新幹線「のぞみ」ほか)→帰宅