JR北海道にはC11形171号機とC11形207号機の2両が動態保存されており、函館本線や釧網本線、富良野線などで観光用のSL列車を牽引しています。秋の紅葉シーズンには函館本線蘭越(らんこし)〜札幌駅間で「SLニセコ号」を運行します。
今年で運転10年目を迎える同列車は、上り列車の小樽〜蘭越駅間、下り列車の倶知安(くっちゃん)〜小樽駅間でSLが牽引。列車はスハフ42+オハフ33+オハシ47+スハフ42の旧形客車4両編成(オハシ47形はピアノが設置されたカフェカー)で、上り下り列車ともに最後部にはDE15形ディーゼル機関車を連結して運転されています。
小樽駅を発車した列車は、余市や仁木付近の果樹園を車窓に映して快走。然別(しかりべつ)駅を通過すると勾配区間が連続し、倶知安峠までドラフト音を響かせて力走します。羊蹄山(ようていざん)の山容が映し出されると倶知安駅に到着です。
さらにニセコ、蘭越と秋の紅葉が美しいエリアを走り、乗客が温泉を楽しんでいる間に倶知安駅で小休止。復路も紅葉に染まった峠道を越えて、小樽までのSL列車の旅を楽しむことができます。