トマム・サホロ・富良野方面のスキー場アクセスとして登場した「アルファ・コンチネンタル・エクスプレス」や「フラノエクスプレス」が好評を博し、さらにニセコ方面でもスキーリゾート列車の運転を望む声が聞かれるようになりました。そこで、昭和63年12月からスキーリゾート列車の第3弾として札幌とニセコ方面を結ぶ列車を設定することになり、スピード感にあふれる流線形車体を採用した「ニセコエクスプレス」が登場しました。
車両の重心を低くして走行安定性や乗り心地を重視したスタイルが採用され、車内の天井も高い広々とした空間を実現。出入口のドアにはJR初のプラグドア(閉めた状態が車体と同じ平面になる)が採用され、空気抵抗の減少や車体側面の美しさが出ています。
特急用気動車のキハ183系550番台と同じ性能を持つことから形式はキハ183系5000番台となり、キハ183-5001+キハ182-5001+キハ183-5002の3両編成で活躍。車内にはゆったりとしたリクライニングシートが並ぶほか、出入口付近にはスキー置き場(夏期は床置きタイプのクーラーが設置される)が設置されています。
なお、平成15年12月に東京から札幌に本拠地を移した「北海道日本ハムファイターズ」を応援する列車として、車体色およびデザインを同球団のイメージカラーにしています。今年の冬も函館本線札幌〜ニセコ間の特急「ニセコスキーエクスプレス」として、平成22年2月21日まで運転されています。