『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
日本で唯一、一般の自動車で波打ち際を走れる約8kmのドライブウェイ。海岸の砂が非常に細かくぎっしり詰まっているためふつうの砂浜のように車輪が沈まない。潮風をいっぱい感じながら走行しよう。
茶の湯文化を育んできた金沢の老舗和菓子職人が四季折々の上生菓子の作り方を丁寧に教えてくれる。自分で作った3個と職人の和菓子1個の計4個を持ち帰れる。
和菓子作り: 10:00~15:00(最終受付14:30)、土・日・祝日のみ。1200円(500円の買い物券付き)。
体験回数は日にちにより異なる(詳細はHP参照)。
TEL.076-222-7788
世界で活躍するパティシエ・辻口博啓氏が地元七尾市にオープンしたミュージアム&カフェ。写真は輪島産の活地気米とアプリコットのムースケーキ500円
9:00~LO18:30 (美術館は~17:00)、無休。
TEL.0767-62-4000
幾何学模様を描いて幾重にも折り重なるように続く千枚田の緑が海に映えてとても美しい。特に春から夏にかけて海に沈む夕日が海に沈む様子は絶好の撮影ポイントとなっている。
加賀百万石の城下町「金沢」。日本三名園のひとつ兼六園、石畳に土塀が続く長町武家屋敷跡、色彩豊かな加賀友禅など、金沢には独特の美意識が育まれている。今回は、その美意識をスイーツで体験したい! ということで「石川県観光物産館」へ向かう。ここでは老舗職人に教わりながら、ヘラや茶巾布・ふるいを使い、和菓子作りに挑戦できる。次に向かうのはパティシエ・辻口博啓氏が手掛けるミュージアム&カフェ「ル ミュゼ ドゥ アッシュ」。世界で活躍する辻口氏が故郷にオープンしたところだ。スイーツを求めて和倉温泉までドライブ。
2013年3月31日より能登有料道路が「のと里山海道」として無料開放され、能登半島まで気楽にアクセスできるようになった。翌日はこの海道を利用して金沢とはまた一味違ったネイチャーワールドを体感したい。まずは、輪島の朝市。なんといっても1000年も続いてきた朝市だけあって、活気がある。ここで輪島塗などの工芸品を手に入れるのもいいだろう。さらに、「のと里山海道」をつかって白米(しろよね)千枚田へ。日本海に流れ落ちるように続く白米千枚田は小泉純一郎元首相でなくても思わず「絶景だよ、絶景」と感嘆してしまうだろう。さらに、“海際ドライブ”にふさわしい千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイへ。なんといっても砂浜の上を車で走れるのは日本ではここだけ。潮風に押されるように走行すれば、雑念も風に吹き飛んでしまうこと間違いなしだ。
新大阪⇔金沢:
・往復乗車券 7,380円 (通常9,240円)
・往復特急券 5,420円 (通常6,020円)
*往復527.6km
*特急サンダーバード利用
金沢駅|8:00~20:00 乗り捨て可 TEL.076-265-6639
新大阪駅⇒サンダーバード⇒金沢駅(駅レンタカー)⇒兼六園⇒石川県観光物産館(和菓子作り)⇒のと里山海道(日本の道100選認定)⇒辻口博啓美術館&併設のカフェ⇒和倉温泉(宿泊)
和倉温泉⇒輪島(朝市)⇒のと里山海道⇒白米千枚田⇒千里浜なぎさドライブウェイ⇒のと里山海道⇒金沢駅(駅レンタカー返却)⇒サンダーバード⇒新大阪
愛媛県と高知県の県境にあり、日本三大カルストのひとつ。浸食で露出した白い石灰岩と、夏に山肌を覆う緑のじゅうたんが独特の風景を生み出す。牛も放牧され、なんとも牧歌的。
「坂村真民記念館」「陶祖ケ丘」「砥部(とべ)町陶芸創作館」をつなぐ散策路で、陶板が約580枚遊歩道や壁に敷き詰められている。途中、約230年続く砥部焼の里を一望。
TEL.089-962-7288(砥部町産業振興課)
江戸後期から明治にかけて、ハゼの実から採る木蝋の生産で莫大な富を得て建築された建物が、約600mの通りに約120軒立ち並ぶ。浅黄色と白漆喰で塗り込められた壁や袖壁、うだつ、なまこ壁、鏝絵(こてえ)など意匠を凝らした建物が見られる。
南予地方では炊き込みご飯のようにせず、鯛の刺身をご飯に載せ、特性タレと内子産の「EMハーブ卵」を乗せ、まぜて食す。「たいめし」1050円
11:30~14:00、17:00~21:00、水曜休
TEL.0893-44-2816
愛媛県松山市まで来たら3000年の歴史を誇る道後温泉にも行きたいし、桃山文化様式を伝える松山城にも行きたい。しかし、今回は松山周辺観光を早めに切り上げて、四国カルストまでドライブに出かけよう。姫鶴平(めづるだいら)周辺は春から秋にかけて牛が放牧されており、牧歌的な雰囲気と、日本離れした壮大な景観と両方を兼ね備え、圧巻の風景だ。4~11月までは姫鶴平キャンプ場がオープンする。360度のパノラマが広がるキャンプ場で、まさに星降る一夜を過ごせる。
翌日は内子へ向かおう。豪商の家が立ち並ぶ八日市・護国の町並みの保存だけでなく、昔ながらの田園風景の保存や、手つかずの自然が残る小田深山(おだみやま)の活用など、「町並みから村並み・山並みへ」を進めてきた町だ。漆喰の壁、うだつ、なまこ壁など、建物ごとで意匠や形が少しずつ異なり、それを見てまわるのも楽しい。さらに、南予地方特有の「たいめし」も味わおう。鯛の刺身に特製のタレをかけ、生卵を混ぜれば、淡泊な鯛の刺身がコクのある味わいになる。内子から約230年の歴史を持つ砥部焼の里・砥部に向かい、焼き物めぐりもすれば十二分に“村並み”が楽しめるはずだ。
高松⇔松山:
・往復乗車券 5,440円 (通常6,800円)
・往復特急券 5,040円 (通常5,620円)
*往復388.8 km
*特急いしづち利用
松山駅|8:00~20:00 乗り捨て可 TEL.089-941-5235
高松駅⇒いしづち⇒松山駅(駅レンタカー)⇒四国カルスト(姫鶴平)
姫鶴平⇒内子(内子座・八日市護国の町並み)⇒砥部(砥部焼伝統産業会館・砥部町陶芸創作館・陶祖ヶ丘・陶板の道)⇒松山駅(駅レンタカー返却)⇒いしづち⇒高松駅
島津家第十九代光久が1658年に島津家の別邸として造った庭園。桜島を築山、錦江湾を池にみたてた雄大な借景とともに、敷地に残る薩英
戦争ゆかりの反射炉跡なども観賞したい。8:30~17:30、無休。1000円(尚古集成館と共通)、御殿ツアーは抹茶・お菓子付きでプラス500円。
TEL.099-247-1551
1867年、日本最初の紡績工場の技術者の宿舎が今に残る「異人館」。近代化の夜明けを待つ薩摩藩の意気込みを感じたい。
8:30~17:30、無休、200円。
TEL.099-247-3401(異人館案内所)
享保年間などに上級武士の居住と外敵からの防御を兼ねた武家屋敷が知覧に築かれ、現在も260年前の姿を留めている。国の名勝に指定された7つの庭園ゆっくり巡りたい。
9:00~17:00、無休。500円。
TEL.0993-58-7878(知覧武家屋敷有限責任事業組合)
「薩英戦争」より深まった薩摩と英国の結びつきを、絵入りのロンドンニュースなどで紹介。お茶文化の資料やカフェメニューも充実しており、アフタヌーンティーは1,600円。10:00~入館17:00、火曜・年末年始休。入館500円(紅茶付き)。
TEL.0993-83-3963
1863年、薩摩藩とイギリスが鹿児島湾で戦闘を交えた薩英戦争。150年目という節目にあたる今年、近代日本を動かした薩摩藩の面影を体感しに鹿児島をまわってみよう。まずは島津家の別邸として造られた仙巌園へ。鹿児島のシンボルというべく桜島が遠望できるだけでなく、いち早く富国強兵を実践し、大砲製造や造船を行った薩摩藩の先見の明が垣間見られる場所だ。さらに「異人館」へ行けば、薩摩藩の近代化にかける意気込みが感じられる。薩摩藩は薩英戦争に敗れたあと、西欧の技術を学ぶべく、国禁を侵して使節を英国に派遣した。そうしてようやく稼働にこぎつけたのが日本初の紡績工場であり、指導に来日した英国人技師たちの宿舎が「異人館」なのだ。
今度は趣向を変えて知覧へ。鹿児島中央駅周辺がまさに激しく変わりゆく時代なら、知覧は江戸時代を今に留める場所。昔ながらの生垣と石垣がよく残り、「薩摩の小京都」と言われるのも納得できる。武家屋敷の庭園をまわり、知覧のどこまでも続く茶畑を望めば、時代が変わっても変わらぬ安らぎのようなものを感じる。最後は英国側から見た「薩英戦争」の資料を見に「薩摩英国館 ティーワールド」へ。でも本当の目的はここの本格的アフタヌーンティー。最後はのんびりとティーブレイクと洒落込みたい。
博多~鹿児島中央:
・往復乗車券 8,560円 (通常10,720円)
・往復特急券 9,000円 (通常10,020円)
*往復577.8km
*九州新幹線さくら利用
鹿児島中央駅|8:00~20:00 乗り捨て可 TEL.099-258-1412
博多駅⇒九州新幹線さくら⇒鹿児島中央駅(駅でレンタカー)⇒仙巌園(鹿児島)⇒異人館(旧鹿児島紡績所技師館)⇒知覧(宿泊)
武家屋敷庭園(知覧)⇒薩摩英国館(知覧)⇒鹿児島中央駅(駅レンタカー返却)⇒九州新幹線さくら⇒博多駅