桜や紅葉の京都は美しい。しかし、新緑や濃緑の季節もまた、青もみじなどの美しい自然の表情を見せてくれるのが京都だ。今回の最初の目的地・京都では、薫風が吹くなか龍馬にまつわる様々な事件の現場を訪ねてみたい。
まずは、伏見にある寺田屋へ。慶応2年(1866)、龍馬が伏見奉行所役人に襲撃された寺田屋事件は、同宿で起きた。建物の柱には龍馬が襲われた際に付いたとされる刀傷などが残っているので、当時の騒乱を想像できて楽しい。
京都の中心地・四条方面に戻り、老舗の「とり新」で昼食に親子丼をとったら、歴女にも大人気の「幕末維新ミュージアム 霊山歴史館」へ徒歩で移動しよう。8月29日まで開催中の「大龍馬展 第2期」では、龍馬直筆の手紙をはじめ、武市半平太が塾頭を務めた士学館の道場主・桃井春蔵の扇面や岩崎弥太郎も読んだ福沢諭吉著の書物『西洋事情』など幕末好き垂涎の資料がズラリ! さらに6月16日からは、近江屋事件で龍馬を斬ったという京都見廻組・桂早之助の小太刀を展示する。見廻組で有名な今井信郎や渡辺篤ではなく、近江屋の狭い室内では小太刀の得意な桂に龍馬を襲わせたという説明には、目からウロコだ。
その後、大河ドラマ『龍馬伝』で6月に放送予定の池田屋事件の跡地を訪ねたり、清水寺からほど近い京都霊山護國神社にある「龍馬の墓」をお参りして京の旅を終える。