『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
六角柱状に割れた石が特徴の玄武洞。時折現れる「玄さん」は、白ごはん、漬物、どぶろくが好物なんだって。その無骨っぷりに、惚れてまうやろ~。TEL.0796-21-9016(豊岡市経済部観光課)。休憩棟9:00~17:00、案内ガイドは年末年始休。無料
馬の背方面を山陰道側から望むと、美しい鳥取砂丘の夕景とバッチリ出会うことができる。7~8月は馬の背から、日本海に揺れる漁火が見えることも! TEL.0857-26-0756(鳥取市観光協会)
約600mある龍源寺間歩。TEL.0854-89-0347(龍源寺間歩入り口側)。9:00~17:00(冬季は16:00まで)、年末年始休。400円。同銀山をより詳しく知りたいなら、さまざまな種類が揃うガイドツアーへ(石見銀山ガイドの会TEL.0854-89-0120ほか)
時期によっては、漆喰(しっくい)塗りや瓦の葺き替えなどの職人技を近くから見学できる「天空の白鷺」。TEL.079-287-2013。9:15~17:30(9月1日~4月26日は~16:30)、12月29・30日休予定。200円(別途入城料400円)
最初の目的地・玄武洞へ向かうには、玄武洞観光に事前予約し(TEL.0796-23-3821)、渡し船(片道300円)で円山川を渡っていくのが楽しい。同公園には、一番大きな玄武洞をはじめ5つの洞が存在。規則的に割れた六角柱状の石が壁面いっぱいを埋め尽くすさまは、さながら自然のアート。また、日・月・木・土曜の10:30~10:45、14:00~14:15には、全国的にも珍しい喋るゆるキャラ「玄武岩の玄さん」にも出会えるぞ。
鳥取までは、城崎温泉から「山陰海岸ジオライナー」へ乗り換えてGO! 乗り換え時間を利用し、7月~8月限定の駅弁「日本海名物いかずし」680円を購入する。香住(かすみ)~餘部(あまるべ)間の海景色を堪能しつつ、鳥取へ着いたら日没がはじまる鳥取砂丘へ。南北2.4km、東西16kmに広がる砂地は、人間が小さな粒に見えるほど雄大。強風や強い雨が降ったとき小石が混じる砂は残り、その周囲の砂が飛ばされてできる砂柱(さちゅう)や、夕暮れが生み出す馬の背のシルエットなど、自然が作り上げる美しい風景をたくさん探そう。夕暮れまでの待ち時間は、梨ソフトなどで一服するのがオツ。
初日は玉造温泉駅まで移動し、枕草子にも登場した玉造温泉で1泊する。
2日目最大の楽しみは、世界遺産・石見銀山。16世紀から約400年に渡って操業した銀山で、かつて日本は世界の3分の1の銀を産出していたが、その多くは石見銀山だったとか。計521.9haの広大な範囲が世界遺産に指定されているが、今回は見どころの多い大森地区周辺に絞り、その山間や町並みをトレッキング気分で見学。銀を採掘した坑道=間歩(まぶ)の中で一般人が唯一自由に入坑可能な「龍源寺間歩」には、壁面に当時のノミ跡も。ほかにも、石見銀山の商家として栄えた熊谷住宅や石見銀山の歴史と技術を展示する世界遺産センターなど必見スポットが多数。最初にきちんと予定を組んで回るのがベターだ。
広島まで南下し2泊目を迎える。3日目の朝、世界遺産の原爆ドーム周辺を散策したら、広島から「瀬戸内マリンビュー」に乗車。ゆったりとした指定席で、車窓から瀬戸内の多島美を眺めれば、頭に流れるは「いい日旅立ち」?
三原駅で乗り継ぎ姫路駅から辿り着いたのは、白鷺(はくろ)城の異名を誇る世界遺産・姫路城。「いま、姫路城は改修中でしょ」と侮ってはいけません。大天守を覆うように造られた修理見学施設「天空の白鷺」では、大屋根や最上層を外側間近から観賞できるのだ。これはまさに、改修中だからこそ出会える貴重な風景。また、姫路は今年ご当地グルメの甲子園ともいえる「B-1グランプリ」開催の地。城を出た後は、ちゃんぽん焼きや姫路おでん、手延べそうめん「揖保乃糸(いぼのいと)」など周辺のご当地グルメを満喫すべし。
駅名 | 時間 | 旅のひとことアドバイス | |
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1日目 | 大阪発 | 7:21 | 尼崎、新三田、福知山(JRリレー号)で乗り換え |
玄武洞着 | 11:24 | 駅前から渡し船で円山川を渡って玄武洞へ。城崎温泉駅までをタクシー利用にすれば、ゆるキャラ「玄さん」に会える! | |
玄武洞発 | 14:03 | ||
城崎温泉着 | 14:09 | ||
城崎温泉発 | 14:32 | 「山陰海岸ジオライナー」に乗り、乗り換えなしで鳥取へ | |
鳥取着 | 16:09 | バスで鳥取砂丘へ。夕暮れ時の美しさに感動! 梨ソフト、旬を迎える白イカ丼などを堪能 | |
鳥取発 | 19:10 | 米子で乗り換え | |
玉造温泉着 | 21:30 | タクシーで5分の玉造温泉で一泊 | |
2日目 | 玉造温泉発 | 7:29 | |
大田市着 | 8:42 | 9:02発のバスで大森・遺産センター方面へ。石見銀山周辺をトレッキング。13:35遺産センター発のバスで大田市駅へ戻る | |
大田市発 | 14:29 | 江津、三次で乗り換え | |
広島着 | 20:48 | 広島で一泊 | 3日目 | 広島発 | 10:06 | 朝、路面電車を使って原爆ドームと平和記念公園を散策。駅に戻り「瀬戸内マリンビュー1号」に乗車 |
三原着 | 12:27 | 呉線から望む瀬戸内のしまなみに感動しつつ、三原に到着 | |
三原発 | 12:36 | 岡山、相生で乗り換え | |
姫路着 | 15:38 | 姫路城大天守修理見学施設の「天空の白鷺」を見学。夕食には、姫路おでん、手延べそうめん「揖保乃糸」など周辺のご当地グルメを | |
姫路発 | 20:37 | ||
大阪着 | 21:38 |
土・日曜・祝日に加え、なんと8月は毎日運転することが決定。2両編成の車両は鮮やかなブルー&ホワイトに彩られるほか、一部丸窓が採用され、かわいらしい雰囲気。指定席(510円)はソファシートなので、くつろぎながら瀬戸内の景色(写真下)を観賞できる。下りは広島10:06発~三原12:27着、上りは三原13:26発~広島16:08着。
文:鈴木健太
写真協力:豊岡市観光課、鳥取県東京事務所、にほんばし島根館、姫路市、裏辺研究所
※掲載されているデータは平成23年7月現在のものです。