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銘菓通王が選ぶ ニッポン 駅スイーツ図鑑

旅先で、出張先で、何をお土産に買おうか迷ったことはありませんか? せっかく買うなら、その土地ならではの美味を買いたいもの。このコーナーでは毎回、全国のスイーツを食べ歩く銘菓通王・中尾隆之さんに、駅や駅周辺で買えるオススメの駅スイーツを厳選紹介していただきます。

※値段・営業時間等は平成21年10月現在の情報です。来店の際には、事前にご確認ください。

Vol.7 新潟駅で絶対買いたい! 大人気スイーツ

平成21年10月から12月までデスティネーションキャンペーン開催中の新潟。食の都・新潟ならではの豊かな素材を使ったスイーツは、人気実力ともに一級品です。どんな人にも喜ばれる和洋充実のお菓子を、ぜひ駅で。

万代太鼓(大阪屋)

香ばしいソフトクッキーの中になめらかクリーム

 生地を木の年輪状に焼き上げたバームクーヘン状の軟らかな円筒形クッキー、その中にクリームを詰めた粋な洋風菓子です。
 サクリとした歯触りの香ばしい焼き皮と、舌に滑らかで上品な甘さのクリームが溶け合い、ふんわり優しい甘さを醸し出します。近江出身の初代が大阪で菓子修業をし、新潟に来て、安政5年(1858)に“大阪屋”の屋号で創業しました。このお菓子は、昭和44年に新潟市に伝わる和太鼓「万代太鼓」を表現して発売した人気アイテムの1つです。
 煎餅、もち菓子など米菓主流の新潟では、当時は希少な洋風の菓子でした。黒と金地の包装も粋で、老舗らしい風格があります。

データ
値段
1箱10個入り1050円
販売場所
JR新潟駅ココロ本館ほか
代表店所在地
古町本店 新潟市中央区古町通7番町1006-1

TEL.025-229-3211
9:00~20:00、元日休

ホームページ
http://www.niigata-osakaya.com/

元祖 柿の種(浪花屋製菓)

ピリリとした辛味と醤油味に手が止まらない

 米どころ新潟には、笹団子をはじめ、煎餅、おかきなど米を使ったお菓子が数多くあります。なかでもよく知られるのが、柿の種そっくりな形や色合いにした、もち米で作ったかき餅です。
 25mmほどと小ぶりですが、パリッ、カリッとした歯触りが心地よく、舌先にピリリとした辛みと醤油味とがあいまって飽きない美味しさです。ビールのおつまみやお茶うけに、ついつい手が止まりません。
 この柿の種は、“元祖”と名乗るように製造発売が大正13年(1924)と早く、煎餅を焼いているときのちょっとした失敗から偶然生まれたものだといいます。
 越後平野ののどかな農村風景を描いた缶は、取り置いて何かに使えそうなしっかりしたパッケージです。

データ
値段
1缶4袋入り525円
販売場所
JR新潟駅構内銘品館ほか
本店所在地
新潟県長岡市摂田屋町2680(販売は行なっておりません)
TEL.0258-23-2201

8:30~17:30、土日祝休

ホームページ
http://www.naniwayaseika.co.jp/

安田牛乳ラングドシャー(越後お菓子屋甘兵衛)

ふんわりやわらか、しっとりやさしい

 小麦粉のクッキーで3mmほどの厚さのホワイトチョコレートを挟んだ、ミルキーな風味いっぱいのラングドシャーです。
 ラングドシャーとはフランス語で“猫の舌”の意味。表面のざらっとした舌触りからくるようです。
 卵黄を使わないミルクとバターを入れた薄焼きのクッキーはサクッと軽い口当たりで、ミルクやカカオバターの味がいっぱいのチョコレートはパリッと固め。この2つが口の中で砕ける味わいは絶妙です。
 安田は新潟市の東方約24kmにある新潟県の酪農発祥の地。ここで生産される牛乳は、今でも良質で知られています。

データ
値段
1箱10枚入り630円
販売場所
JR新潟駅構内銘品館、KIOSKほか
本店所在地
新潟県長岡市高島町牛池1080(販売は行なっておりません)
TEL.0258-22-3714

8:300~17:30、日祝休

ホームページ
http://www.echigo-kanbei.jp/index.html

銘菓通王・中尾隆之
北海道生まれ。
1年の3分の1を町並み、和菓子、鉄道、温泉などの取材で全国各地飛び回る旅行作家。
テレビ東京系列の『TVチャンピオン2』の全国土産銘菓通選手権で優勝、チャンピオンに。

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