日豊本線(博多〜大分間)のスピードアップを図るために平成7年に投入された車両で、JR九州の振り子式交流電車です。同社では初となる制御付き自然振り子車で最高運転速度は130km/h。博多〜大分間の所要時間は約2時間10分に短縮されました。
車体内外は外部デザイナーによるもので、セルリアンブルーメタリックの先頭部とステンレスボディのシャープでメタリックな外観で大きく注目されました。また客室は、動物の耳をあしらったようなヘッドレスト付きシートが採用されるなど楽しい演出も行なわれました。普通車にはグループで利用できるガラスで仕切られたセンターブースがあり、グリーン車は電動リクライニングシートで本皮張りの豪華な客室です。グリーン車運転台後部には木製ベンチのあるパノラマキャビンが備わり、ゆったりと前面展望が眺められます。
性能面ではVVVFインバータ制御、発電ブレーキが採用されています。
名称は「ソニック(=音速)」。車体にはバックミラーやフォグランプが設けられるなど、デザインの「遊び心」にあふれており、それらが総合評価され、グッドデザイン賞、ブルーリボン賞、ブルネル賞を受賞しています。