東海道本線の豊橋〜岐阜間の新快速用として、平成元年に登場したのが311系電車です。311系は近郊形電車としては120km/h運転を初めて行なった形式で、グレードの高いサービスと相まって大いに注目されました。
311系は211系に準じた3扉ステンレス車ですが、車内は大きく異なり、チャコールグレーの転換クロスシートが配置されています。シートピッチは910mmとゆったりし、背もたれも高くして快適性を持たせています。車内全体は明るいグレー系でまとめられ、落ち着いた雰囲気があります。
各車にはLED式の情報案内表示機があり、カード式の公衆電話も設けられました。
フロントマスクも211系の平面ガラスからパノラミックウインドウとなり、車内からの眺望も配慮され、先頭車両では前面展望がよく得られます。
制御方式は界磁添加励磁制御で回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用していますが、120km/h運転のためブレーキに増圧システムを加え、またボルスタレス台車にはヨーダンパを追加しています。