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茨城で日本酒と旬の味覚 ごちそう旅。花まるトリップ
関東で酒蔵が一番多い県はどこ? 答えは43蔵45社もある茨城県。今回は隠れた酒どころ・茨城の水戸と日立の蔵元と酒場を訪ねるほろ酔い旅へ。茨城は農業王国にして、親潮と黒潮がぶつかる鹿島灘や常磐(じょうばん)沖という絶好の漁場もあり、四季折々の食材もまた豊か。地元の恵みで地酒を一杯やれば、誰もが満面の笑顔に。
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アンケートに答えると、合計50組
茨城の宿泊券や名産品などが当たります。

◎詳しくは観光いばらき
◎問い合わせTEL:029-301-3622(茨城県観光物産課)

水戸のウマい店
日立・東海・ひたちなかのウマい店
若き杜氏が醸す日立の酒と、絶品あんこう鍋
34歳の若さで酒造りに真摯(しんし)に向き合う「椎名酒造店」の健二郎さん

 翌日訪ねた日立市の「椎名(しいな)酒造店」もまた、30代の若手杜氏・椎名健二郎(けんじろう)さんが醸す蔵。蔵から1kmほどの場所から引く仕込み水を飲ませてもらうと、クリアな味わいに驚いた。「雑味がなく、長く保存しても腐らないんですよ」。

 ゆえに醸す「富久心(ふくごころ)」もするすると飲めてクセがなく、食中酒に最適。生産量が少なく飲める場所は希少だが、市内にこの酒を飲める「はぎ屋旅館」を発見。名物の口福(こうふく)あんこう鍋とともにいただくことに。

日立の「はぎ屋旅館」では3月まで、炒り味噌仕立ての口福あんこう鍋を味わえる宿泊プランも用意。地酒「富久心」と一緒に味わいたい

 あん肝を溶かした味噌仕立てのつゆで煮込むプリプリの身、コラーゲンたっぷりの皮を頬張れば、コクと旨味が広がる。そこに「富久心 純米」を含めば、旨味をほどよく膨らませながら口の中がリセットされ、また鍋に箸が伸びるという塩梅だ。懐の深い茨城の酒をちびちびやりつつ、地元の人の言葉を思い出した。
「茨城の地酒は県民性に似て、でしゃばらないお酒が多い。だからどんな料理にも合うんですよ」


(左)明治10年(1877)創業の蔵を、健二郎さんと母であり代表の美津子さんで切り盛り。「無料で試飲もできますよ」。
(右)「富久心 大吟醸」720ml3171円
若き杜氏が先代の遺志を継ぎ一途に醸す
椎名(しいな)酒造店

茨城北部の山間にあり、生産量は250石(1石=約180リットル)という小さな蔵。病に倒れた5代目の遺志を継ぎ、次男である椎名健二郎さんが杜氏を務める。超軟水で仕込む「富久心」は、すっきりとした後味が魅力だ。

TEL:0294-39-2041
時間:9~18時(蔵見学は10時30分頃~15時頃、要予約)、無休(繁忙期は見学不可)
住所:茨城県日立市十王町高原411
交通:JR常磐線十王駅から車15分

あんこう鍋とかじめ湯で美肌に!
はぎ屋旅館

海側の部屋や大浴場からは太平洋を一望。お風呂は海藻・カジメのエキスが入った、肌がツルツルになると評判のかじめ湯、海水を沸かしたミネラル豊富な潮湯、全身で温圧効果を実感できる低温海水サウナ・焼石の湯がある。全14室。

TEL:0294-52-2522
料金:1泊2食1万6740円~
時間:日帰り入浴10~19時、850円(土・日曜・祝日は1000円)
住所:茨城県日立市水木町1-1-15
交通:JR常磐線大甕駅から車6分
Web:はぎ屋旅館
眼下に広がる海。水平線を見渡せる露天風呂

写真の拝殿から徒歩約40分で御岩山頂
水戸の殿様も参拝した由緒ある社(やしろ)
御岩(おいわ)神社

神社がある御岩山は、1300年ほど前に書かれた『常陸国(ひたちのくに)風土記』にも記述が見られる常陸国最古の霊山。188柱もの神様を祀る境内には高さ約50m、推定樹齢600年余の三本杉や、阿形(あぎょう)像・吽形(うんぎょう)像が睨む楼門などがあり、神聖な空気が漂う。参拝無料。

TEL:0294-21-8445
時間:9~17時(御岩山登拝は~15時)、無休
住所:茨城県日立市入四間町752
交通:JR常磐線日立駅からバス33分の御岩神社前下車すぐ
Web:御岩神社
地酒と地物にこだわる名店を発掘しました
茨城のウマいお店はほかにもあるんです!
(左)久慈浜産の真鯛などが彩る刺し身盛合せ1728円、メバルの塩焼き1404円ほか
(右)「茨城の地酒は月の井酒造店や浦里酒造店のものを置いています」と店主
東海村地元魚介で満腹になるならココやんしゅうばんや八角

主役は那珂湊や大洗(おおあらい)、久慈(くじ)浜など近海の魚。「11月からは、エビみたいにプリプリで新鮮なイナダやメジマグロ、サバがおすすめだよ」と店主の冨澤良三さん。刺し身や揚げ物などが付く日替わりランチ1080円はボリューム満点。

TEL:029-284-0405
時間:11時~13時30分・17~22時、月曜休
住所:茨城県那珂郡東海村舟石川駅西2-14-15
交通:JR常磐線東海駅から徒歩7分
Web:やんしゅうばんや八角

ひたちなか
駅前から茨城の恵みを発信
十五屋

その旨さを広めたいという思いから、取り扱う日本酒は茨城の地酒のみ。常時12種ほど置いてあり、常陸牛の陶板焼きは旨味の濃い純米、刺し身には日立市沿岸の森島酒造の「大観(たいかん)」など、地酒と地元の恵みの幸せな組み合わせを堪能しよう。

TEL:029-229-1867
時間:17~23時、日曜(祝日の場合は翌日)休
住所:茨城県ひたちなか市勝田中央3-14
交通:JR常磐線勝田駅下車すぐ
(左)常陸牛の陶板焼き2030円、ヒラメのしゃぶしゃぶ1058円など。コースもおすすめ
(右)「冬の常磐沖で獲れる寒ビラメは肉厚で、旨さ抜群です」と料理長
IBARAKIアクセス&インフォメーション

水戸へ!

【鉄道】JR常磐線水戸駅下車 
【車】常磐自動車道水戸IC・水戸北スマートICから各所へ

日立へ!

【鉄道】JR常磐線大甕駅・日立駅・十王駅下車 
【車】常磐自動車道日立中央ICから各所へ

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●観光の問い合わせ
TEL:029-301-3622(茨城県観光物産課)
TEL:029-224-0441(水戸観光コンベンション協会)
TEL:0294-24-7978(日立市観光物産協会)

取材・文・撮影=鈴木健太
※掲載店舗で提供される料理は魚介類の水揚げによって内容が異なります。
※掲載されているデータは2017年11月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

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