「義と愛」を体現した知将・直江兼続の面影を求めてのローカル線の旅は上越線六日町駅から始まる。六日町駅の東に見える山塊が坂戸(さかと)山で、兼続と上杉景勝(かげかつ)が幼少期の夢を育んだ土地だ。
まずは六日町駅から徒歩1分、「愛・天地人博南魚沼」の博覧会会場を訪ねよう。大河ドラマ『天地人』のロケ風景、ドラマで使用した道具や衣装などを展示する「大河ドラマゾーン」と、甲冑の着用体験などができる「南魚沼ゾーン」からなり、義と愛を貫いた兼続のふるさとが実感できる施設だ。
博覧会会場の向かいにある南魚沼市役所前の広場には「上杉景勝公・直江兼続公主従のレリーフ」があるので、こちらも立ち寄っておきたい。
駅の東2kmにある坂戸城跡から直江兼続公伝世館のある銭淵(ぜにぶち)公園、さらに駅の南4kmにある雲洞庵(うんとうあん)にも足をのばしたい。雲洞庵は景勝、兼続主従がともに学んだ古刹で、参道の石畳の下には法華経が書かれた小石が敷かれ、お参りするとご利益があると伝えられていることから、「雲洞庵の土踏んだか」の有名な言葉がある。
なお、直江兼続の生誕地を半日で巡るバスツアー「兼続号」が六日町駅から出ているので、おすすめしたい。