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One Theme☆駅からはじまる旅 ―芸備線・東城駅―

『期間限定!奥備後の城下町・東城でギャラリー街に変身した街並みを散策しよう!』 平成21年10月30日(金)~11月5日(木) ~広島県庄原市~

 「お通り」は、江戸時代からつづく大名・武者・母衣(ほろ)・華童子(はなわらべ)の巡行による、勇壮で華やかな東城の伝統行事。

 慶長6年(1601)、広島藩主の家老・長尾隼人正一勝が、関ヶ原戦勝を記念して東城・世直神社の祭礼神輿(みこし)行列に武者行列を加えたのが始まりとされている。藩主が改易(領地士籍没収)された後、広島藩は浅野家となり、明治まで続いた浅野家の時代に装飾的で華やかな母衣行列が加わり現在の形になった。

 開催当日は、勇壮な武者姿や華やかな衣装に身を包んだかわいらしい子供たちが商店街を練り歩き、壮麗な時代絵巻を楽しむ観客で町は熱気に包まれる。華麗なパレード「お通り」は、東城秋の風物詩ともなっている。

裃に袴、太刀姿の大名行列。侍衣装の人々が歩けば、町は江戸時代にタイムスリップしたかのようだ

男たちが鎧や兜を身に付け勇壮に町を巡行する武者行列。様々な色のおどしが鮮やかだ

 元々、戦国時代の戦場で背後からの矢をよけるために用いられた武具「母衣」。兜と同様、時代を追うにつれて母衣にも装飾が施されるようになった。
 東城町のように江戸中期頃の形状のまま保存されている母衣は全国でも大変珍しく、それが「お通り」の中で毎年お披露目されているのは貴重。近年、お通り保存振興会によって新たに20体の母衣とその衣装が復元された。
 母衣には大中小の大きさがあり、小中学生がかついで歩く。華やかな衣装を着た子供たちが母衣をかつぐ愛らしい姿は、お通りにおいても一際目を引く存在となっている。

さらに紅葉も!一足延ばして、錦繍の帝釈峡へ

 庄原市と神石高原町の境界を流れる帝釈(たいしゃく)川。帝釈峡は、カルスト(石灰岩)台地を帝釈川が浸食してできた渓谷で、国の名勝に指定される絶景スポットだ。

 全長18kmにもわたり100mを超える断崖絶壁や奇岩怪石、急淵や自然橋が続き、神秘的な自然が目を楽しませてくれる。峡谷のほぼ中央にある神龍湖は、紅葉の美しさでも有名。遊覧船でのんびり紅葉見物をしたり、休暇村でキャンプを楽しんだり。よく整備された遊歩道は歩きやすく、紅葉狩りツアーなども行なわれている。

帝釈峡アクセス&インフォメーション

地図

アクセス
《鉄道》JR芸備線東城駅から福山行きバスで25分の帝釈下車 《車》中国自動車道東城ICから20分
観光の問合せ
帝釈峡観光協会●TEL.08477-2-0525
神石高原町企画財政課●TEL.0847-89-3332

雄橋渓水が石灰岩を侵食して創りだされた長さ約90m、幅約18m、高さ約40mの天然の橋。天然の橋では日本一で、国の天然記念物に指定されている。

白雲洞 奥行き200mある鍾乳洞で、鍾乳石、石筍、石柱など珍しい自然の造形美が楽しめる。洞内は常に11度前後と、夏は涼しく冬は暖かい。

東城~備後落合駅間を走るワンマン列車。上下線とも全列車が2番線に発着する

鉄道よもやまばなし『秘境の鉄路 芸備線・東城駅』

岡山県の新見(にいみ)駅を起点に広島駅へ向かう芸備線。野馳(のち)駅と東城駅の間に岡山・広島両県の県境があり、新見駅発の芸備線の半分は東城駅で折り返す。東城~備後落合駅間のディーゼルカーは1日3往復と稀少で、鉄道ファンの心を捉えるローカル線だ。 東城駅は昭和5年に開業し、現在はJR西日本が出札業務を市町村や農協、民間に委託する簡易委託駅(無人駅の一種)となっている。東城駅を過ぎると線路は山間に入り、次の備後八幡(やわた)駅を越えると更に山が深くなる。山間の城下町・東城そして帝釈峡へと、駅からぶらりと足を延ばしてみたい。

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