平成元年から上越線高崎〜水上駅間で運転が開始された「奥利根号」は、JR東日本の復活蒸気機関車の第1号となるD51形498号機が牽引。平成20年12月のボイラー故障により運転休止・修理中でしたが、平成21年10月3日から高崎〜水上駅間の「SLみなかみ」の牽引機として、人気の「デゴイチ」が復活しました。列車はブルー塗色の12系客車6両編成で、再び勇壮で力強い元気な姿を見せてくれます。
高崎駅を発車した列車は、赤城山をはじめとする上毛三山を車窓に映して桑畑の中を快走。渋川駅の先で利根川を渡ると、次第に山間の風景が映し出されます。津久田駅付近からは利根川の流れが車窓に近づき、錦繍に染まった渓谷美を眺めながら力強く疾走。利根川の川幅も狭くなり、急流の様相を呈してくると上牧(かみもく)駅を通過します。
左手に水上温泉街、前方に三国山脈の山並みが迫ると、列車は終着の水上駅に到着です。構内には転車台があり、向きを変えて復路の運転まで一休みするD51形498号機の姿を眺めることができます。