『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

コース1|小京都や神秘の湖、名湯めぐりで目指せ女子力2割増し

江戸時代から変わらない町割に武家屋敷が並ぶ、城下町・角館。秋はカエデや枝垂れ桜の葉が艶やかに染まる。12月8日までライトアップも。
TEL. 0187-54-2700(角館町観光協会)

樺細工をはじめ工芸や歴史資料の展示を行う「角館樺細工伝承館」。国指定の伝統工芸士による樺細工の製作実演も。12月8日までは「樺細工の至宝展」も開催。
TEL.0187-54-1700。9:00~17:00(12~3月は~16:30)、年末年始休。300円

→花火の街・大曲らしい「MILK HOUSE」の花火パフェ850円。大輪の花火のような華やかな盛り付けの中心には実際の花火が! 着火し、火花を飛ばす演出は“花も団子も”の乙女心をワシ掴みです。
TEL.0187-63-1787。10:00~19:00、月曜(祝日の場合は翌日)休

1日目|角館・大曲・田沢湖|急げば間に合う!?なつかし町・角館や大曲の紅葉

 小京都や乳白色の温泉、それにスイーツと、女子的には“おいしい”スポット満載のこのエリア。最初に訪ねる角館の武家屋敷通りは、例年11月、紅葉が見頃に。カエデの赤と黒板塀のコントラストは、小京都の呼び名にふさわしい美しさだ。角館駅徒歩約10分の「外町資料館たてつ家 (け)」では4,000円でアンティーク着物の着付けも楽しめるので(要予約、TEL.0187-63-6751〔きもの旅 しゃなり〕)、ぜひ和服を着て、テンションあげちゃお。

 お次に、かつて武家屋敷で暮らしていた武士の手内職として発展した樺(かば)細工の、伝統工芸士による製作実演を「角館樺細工伝承館」で観賞。スイーツ好きなら、大曲(おおまがり)まで足を延ばして、「菓子司つじや」のお餅と羊羹の中間みたいな食感の三杯もちか、「MILK HOUSE」の花火パフェでほっこりタイムもアリ。

 夕方からは角館駅に戻り、予約しておいた無料送迎車で夏瀬(なつせ)温泉へ。客室のプライベート露天風呂からは抱返(だきがえ)り渓谷の絶景も!

2日目|角館・田沢湖|角館の老舗で甘味&土産選び 夜はお殿様も浸かった名湯にステイ

 翌朝は、宿からタクシーなどですぐの抱返り渓谷に向かおう。例年11月上旬までは、渓谷両岸の原生林が、赤や黄に衣替え。紅葉時期が終わっても、“東北の耶馬溪(やばけい)”と称される滝や絶壁、青い渓流は必見。特に、神の岩橋からのビューはバツグン!

 角館駅に戻ったら、鶏肉や旬の野菜を山椒味噌で焼く角館の新名物で、市内17店舗にて展開中の「御狩場焼(おかりばやき)」をランチに堪能。食後は角館駅徒歩約5分の「フルーツパーラー角館 さかい屋」のパフェで、別腹も満たしちゃおう。

 老舗「安藤醸造 本店」で天然醸造の醤油・味噌や二年みそ漬などをお土産に選んだら、JR田沢湖線で田沢湖駅まで移動。路線バスで、水色がかった乳白色が憧れだった乳頭温泉郷に到着する。7つの温泉宿があるけれど、今宵は「鶴の湯温泉」にステイ! 築100年余の茅葺きの建物や杉皮葺きの湯小屋に秘湯ムードを感じつつ、木々に囲まれた広大な混浴露天へザブン。これからは雪見風呂の季節、ぬくぬくトロリのお湯に浸かって、雪を眺めるなんて極楽すぎ。

乳頭温泉郷の中で最も古い歴史を誇り、秋田藩主の湯治場だったこともある鶴の湯温泉。白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と4種の異なる泉質を楽しめるのが魅力。夕食は名物・山の芋鍋を!
TEL.0187-46-2139。日帰り入浴500円

「安藤醸造」は嘉永6年(1853)創業という老舗の味噌・醤油醸造元。天然醸造にこだわった味噌や醤油は、料理の味を一段レベルUPしてくれるはず。本店にある黒漆喰の文庫蔵は休憩スペースとして利用可。TEL.0187-53-2008(本店)。8:30~18:00、無休

←町の青果店に併設された「フルーツパーラー 角館さかい屋」は、新鮮なフルーツがふんだんに盛られたパフェが大人気。各種ジュレやリンゴ入りのたい焼きなどどれも美味しそうで、目移り必至!
TEL.0187-54-2367。9:00~18:00頃、不定休

田沢湖南西部に立つ金色の「たつこ像」。湖畔には昭和49年に廃校となった分校を修復して公開する「思い出の潟分校」や、あきたこまちに味噌を塗り炭火で焼いた「みそたんぽ」発祥の「たつこ茶屋」など気になるスポット多数

行者にんにくソーセージ1,150円や地元塩こうじで漬けた鶏肉の竜田揚げ400円、地産小麦粉を使った各種自家製ピザなど、地場の恵みを目一杯味わえる「湖畔の杜レストランORAE」。
TEL.0187-58-0608。11:30~20:30(季節により変動)、不定休

「田沢湖ハーブガーデン ハートハーブ」は約250種のハーブを栽培。温室や専門店、ハーブティーを楽しめるレストランなどを併設。
TEL. 0187-43-2424。10:00~16:00(土・日曜・祝日9:00~17:00)、11月16日以降は土・日曜・祝日を中心に営業(10:00~16:00)

3日目|乳頭温泉郷・田沢湖|神秘の湖でふれる辰子姫伝説。湖畔の地元ディッシュやハーブも

 最終日は宿から路線バスで秋深まる田沢湖へ向かおう。水深423.4mと日本で最も深く日本百景にも選ばれている田沢湖は、天候により翡翠(ひすい)色や藍色などに水面(みなも)の色合いを変える神秘的な湖。湖畔に残る辰子姫伝説のスポットを巡ろう。田沢湖には、昔、辰子という麗しい娘が永遠の若さと美を願い、大蔵観音のお告げどおり泉の水を飲んだところ、龍の姿になって湖に身を沈めたという伝説が。湖北部の辰子姫を祀(まつ)る御座石(ござのいし)神社には辰子姫が姿を映した鏡石などがあり、興味津々。

 ランチは全席から田沢湖を見渡せる「湖畔の杜レストランORAE(オラエ)」で。ピザやパスタなど地元契約農家が育てた食材がふんだんの各ディッシュに、「湖畔の杜ビール」を合わせれば、うっかりほろ酔い。

 湖畔の風景に名残を惜しみつつ、最後は「田沢湖ハーブガーデン ハートハーブ」でスーベニア選び。ハーブショップ「フィールズ」でエッセンシャルオイルやアロマキャンドルなど自分土産を選ぼう。当日その場の申し込みで、しかも短いもので10分から体験できるハーブクラフト体験にもトライ!

おらが味さ食べてけれ|お隣・岩手の激うまA級グルメ|雫石牛

雫石の豊かな自然の中で育てられた黒毛和牛の「雫石牛」は、まろやかな独特の風味とコク、適度の霜降りで、全国和牛能力共進会ではグランドチャンピオンを獲得! 駅直結の「味力(みりょく)レストラン 雫」や道の駅「雫石あねっこ」など、周辺の食事処や宿で味わえる。例えば、小岩井農場を観光し、名湯・鶯宿(おうしゅく)温泉の「ホテル加賀助」に泊まって、雫石牛料理に舌鼓という旅プランはいかが? 
TEL.019-692-5138(しずくいし観光協会)

観光の問合せ

文・構成=鈴木健太
写真協力=秋田県、しずくいし観光協会
※掲載されているデータは2013年11月現在のものです。

次のページへ

バックナンバー

このページのトップへ