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フルムーン夫婦グリーンパスで行く新幹線の旅|春のうららかフルムーン~新幹線「さくら」に乗って行く西日本、2600kmの旅~

  • 1日目|東京から福山へ 船で行く真鍋島
  • 2日目|大分県の名湯へ 湯平温泉に滞在
  • 3日目|由布院を散策し 人気列車で博多
  • 4日目|太宰府に出かけ 新幹線で大阪へ
  • 5日目|関西各地を訪ね 観光そして帰京

1日目|春の瀬戸内海を定期船でプチ島旅 真鍋島をぶらりと訪ね福山に宿泊|東海道・山陽新幹線[東京⇒新大阪⇒福山]/山陽本線・三洋汽船[福山⇔笠岡・笠岡港⇔真鍋島]

  • 2014年に開業50周年の東海道新幹線。丸い顔立ちの0系から今ではスマートなN700系が主役の時代に

  • 落ち着いた大人の雰囲気のN700系新幹線グリーン車。各座席にはコンセントも設置されている

  • 「串カツ」や「たこ焼き」までも盛り込んだ関西らしい駅弁を福山までの旅のお供にどうぞ

  • 笠岡諸島を結ぶ定期船。笠岡諸島は真鍋島や北木島、六島、飛島など大小31の島々からなる

  • のどかな真鍋島の港風景。瀬戸内の漁村らしい懐かしさが残っている。時の流れも止まったよう

  • 瀬戸内海地方はイワシやママカリといった小魚もおいしい。福山ではお寿司で小魚を味わおう

 穏やかな瀬戸内海、そして九州の温泉など、うららかな季節の日本をゆったり西へ。快適な新幹線グリーン車に乗って、春の夫婦旅にお出かけを!

 旅の初日、この時期にこそ見ておきたい風景を求め、瀬戸内へ。清少納言よろしく「春はあけぼの」とばかり、まずは早起きをして東京6時26分発「ひかり501号」に乗車。N700系のグリーン車で二度寝を楽しむうちに新大阪に着き、同じくN700系「さくら551号」に乗り継いで福山へ。ここで在来線に乗り換え、3駅目の笠岡で下車。駅近くの笠岡港へ歩けば、いよいよ定期船での瀬戸内海プチ島旅が始まる。

 笠岡の沖には点々と島が浮かび、それはいかにも瀬戸内海らしい多島海美の風景。宮城道雄の箏曲『春の海』もこの界隈の海景色がモチーフになっている。歴史も深く、目指す真鍋島の手前、船が立ち寄る北木島は「石の島」とも呼ばれ、大阪城の石垣や東京の日本橋や日本銀行本店にも使われるほど。

 さて、下船した真鍋島は瀬戸の漁村風景が今に残る懐かしさいっぱいの島。木造校舎もあり、また「花の島」としても知られている。ゆったりとした夫婦の時間を過ごしたいフルムーンパスの旅、島の景色に浸り、海や空を2人でのどかに眺める時間はなんとも贅沢。上空を慌ただしく飛び去る飛行機は、眼下の小島に豊かな時間があることさえ気づかないだろう。

 瀬戸の穏やかな風景を存分に眺め、帰り船に乗船。定期船は夕方まであり、お帰りはお好きな便で。笠岡からは宿の多い福山に戻って滞在。名勝、鞆(とも)の浦もバスで近く、宿泊地にアレンジするのもおすすめだ。

1日目●乗車距離:820.4km 運賃合計2人分:61,700円 ※航路分は含まず
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
東京~新大阪:@18,920円(乗8,750円 特グ10,170円) 乗車距離552.6km
新大阪~福山:@11,450円(乗4,000円 特グ7,450円) 乗車距離238.6km
福山~笠岡:@240円(乗240円) 乗車距離14.6km
笠岡~福山:@240円(乗240円) 乗車距離14.6km
※運賃例は2014年4月1日消費税改定後の通常期で算出 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

東京発「春のうららか」フルムーン1日目
1

発着駅 時間 メモ

瀬戸の島をめぐり、福山へ(福山泊)
~ N700系に乗車 ~

東京 発 6:26 東海道新幹線【ひかり501号】グリーン車(N700系)
新大阪 着 9:30 乗り換え
新大阪 発 9:59 山陽新幹線【さくら551号】グリーン車(N700系)
福山 着 11:01 乗り換え (荷物はコインロッカーに)
福山 発 11:49 山陽本線、普通列車
笠岡 着 12:02 船に乗り換え (笠岡港まで徒歩約5分)
笠岡港 発 12:30 三洋汽船の定期船(別途、船賃が必要)
真鍋島 着 13:14 瀬戸の漁村風景が残る島を散策
真鍋島 発 15:25 三洋汽船の定期船(別途、船賃が必要)
笠岡港 着  16:20 徒歩で笠岡駅へ
笠岡 発 16:31 山陽本線、普通列車
福山 着 16:45 この日は福山泊

旅のメモ

観光の問合せ
■笠岡:
笠岡市観光連盟 TEL. 0865-69-2147

街歩きのポイント(1)真鍋島の歩き方

 笠岡諸島の島の一つ、真鍋島。周囲7.6km、人口は300人弱の小さな島だが、懐かしい瀬戸の漁村の家並みに木造校舎の学校などの風景が残り、岡山県の「ふるさと村」にも指定されている。
 真鍋島では、まずは島を流れる「のどかな時間」に触れ、港周辺の集落を歩いてみたい。コンビニもファミレスもない島、しかし、源平合戦の時代にまでさかのぼる歴史が温暖な気候の島に息づいている。
 一方で真鍋島は「花の島」としても知られ、花の広場や瀬戸の島々を望む「ふれあいパーク」もおすすめのスポット。また、「島四国」と呼ばれる四国八十八ケ所霊場に見立てた離島版の巡拝コースがあるのも瀬戸の島らしい特徴の1つで、ささやかな霊場を歩いてめぐるのもいい。

真鍋島にも見られる「島四国」と呼ばれる巡拝霊場。この時は島の猫さんも巡拝?にきていた

2日目|福山をゆっくりと出発して大分へ 情緒ある坂道続く湯平(ゆのひら)温泉に滞在|山陽新幹線[福山⇒小倉]/日豊本線・久大本線[小倉⇒大分⇒湯平]

  • 福山から小倉へは山陽新幹線N700系「さくら」のグリーン車で。座り心地のよい重厚なシート

  • 北部九州名物といえば駅の「かしわうどん」。小倉駅でもホームでぜひ!

  • 小倉から大分までは特急「ソニック」に乗車。「ソニック」には青い車両と白い車両がある

  • 湯平駅ホームの待合所。当地が舞台となった映画『男はつらいよ』の写真などが飾られている

  • 石畳の坂道がシンボルの湯平温泉。坂道の両側には湯宿が並び、独特の景観をみせている

  • 湯平温泉の宿の夕食。大分といえば豊後牛も食べてみたい。陶板焼きで味わうのもまた格別

 福山で迎えた旅の朝。2日目はさらに西へ、九州は大分県の湯平(ゆのひら)温泉に行き、おいしい料理を味わい、ゆったり滞在。名湯を満喫しよう。

 フルムーンパスの旅は手作りの自由旅行。スケジュールも自在に組める。忙しい団体ツアーでは真似のできない、ゆったりとした行程だってお手のもの。新幹線や特急列車を活用すれば、ゆっくり出発&早めの到着といった“楽々コース”にしても、行動範囲をかなり広げることができる。

 もし福山で早起きができれば、駅そばの福山城を散策。こちらは駅そばというよりも、福山城三の丸周辺が駅になっており、いわば福山城“直結”の駅。福山は新幹線駅のなかで最も天守閣に近い駅だ。

 日本100名城にも選ばれている福山城を歩き、福山10時27分発「さくら549号」で小倉へ。小倉からは在来線の旅。大分で九州横断ルートの1つ、久大(きゅうだい)本線の普通列車に乗り換えて約1時間。列車は山間の湯平駅に到着する。

 湯平温泉は駅から車で10分ほどで、送迎をしてくれる宿も多く、そういった宿の予約がおすすめ。石畳の坂道がシンボルの湯平温泉、歴史は隣の由布院温泉よりも古く、現在では鄙びた落ち着きがあり、隠れ家のような大人の湯宿がフルムーン旅行にもぴったりのところ。

 午後3時半頃には宿に到着。ひと休みしたら江戸期に造られた石畳の坂道を散策、そして、温泉三昧といこう。お楽しみの夕食も大分の幸が満載、豊後牛もおいしいですよ!

2日目●乗車距離:481.3km 運賃合計2人分:39,640円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
福山~小倉:@13,820円(乗5,620円 特グ8,200円) 乗車距離316.5km
小倉~大分:@5,280円(乗2,480円 特グ2,800円) 乗車距離132.9km
大分~湯平:@720円(乗720円) 乗車距離31.9km
※運賃例は2014年4月1日消費税改定後の通常期で算出 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

東京発「春のうららか」フルムーン2日目
2

発着駅 時間 メモ
大分の名湯、湯平温泉へ(湯平温泉泊)
~ N700系に乗車 ~
福山 発 10:27 山陽新幹線【さくら549号】グリーン車(N700系)
小倉 着 11:46 乗り換え
小倉 発 12:09 特急【ソニック19号】グリーン車
大分 着 13:36 乗り換え
大分 発 14:06 久大本線、普通列車
湯平 着 15:09 この日は湯平温泉泊

旅のメモ

観光の問合せ
■湯平:
湯平温泉観光案内所 TEL. 0977-86-2367

街歩きのポイント(2)湯平温泉の歩き方

 JR湯平駅から車で10分ほどの湯平温泉。その歴史は鎌倉時代からともいわれ、今では石畳の坂道がシンボルに。
 戦前までは別府に次ぐ温泉地として湯治客で賑わったという。ここでは当時の余韻が感じられる温泉街や坂道をメインに歩いてみたい。
 坂道の両側には土産物店や飲食店、共同浴場や旅館が建ち並び、その横を流れる花合野川(かごのがわ)には風情がある。花の字がつく川だけに、桜の季節などは情緒もひとしお。湯めぐり派の方は坂道の途中にある、金の湯、銀の湯など5つの共同浴場に立ち寄りを。
 湯平の坂道は夜、明かりが灯る時間もいい。昼間とは違う印象をみせ、静けさの中にほんのりとした妖しさが浮かぶ。宿での夕食後、夜の坂道歩きにぜひお出かけを。

湯平温泉、花合野川を覆うように咲く桜。石畳の坂道を歩き、ふと出会った桜に心が和む

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