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本日も、列車で女子旅 vol. 8 茨城編

Plan 2

結城はつつましく、艶やかに。

結城つむぎを見て、織って、着て。ぐらの残る結城を歩く

結城が誇る紬も、見世蔵が残る町並みも一見控えめだが、その奥は深い。“一会”的なものではなく、日常のなかで輝く存在なのだ。「唐衣(からころも) 着つつ慣れにし つましあれば……」在原業平(ありわらのなりひら)のそんな和歌をふと思い出す。結城紬は国の重要無形文化財であり、ユネスコ無形文化遺産に登録されている高級品。でも、本当の価値は「着つつ慣れにし」時に分かる。店舗や住居と一体となった蔵「見世蔵」も、その老舗の味噌や酒も、日常の風景に溶け込んでいるからこそ、魅力がある。つつましやかだからこそ、艶やか。ワタシも結城紬を着て町を歩きたい。

10:30 つむぎの館

世界に誇るべき日本の技——ここに来るとそれも納得。本場結城紬の制作工程はユネスコ無形文化遺産に登録され、手でつむがれ織られた結城紬は温かみがある。その奥深さを垣間見ようとコースター織り(1000円)に挑戦。本格的な織機(おりき)で、40分ほどかけてようやく小さな作品が完成! やはり手作りっていいね。染め体験や地機織り体験もできる。

インフォメーション
時間 9時30分〜16時30分、火曜・年末年始休
料金 入館無料(資料館のみ200円)
染め体験2000円〜(てぬぐいほか)
コースター織り体験1000円
アクセス 結城駅から徒歩10分

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13:00 ラ・カント

近隣には住宅エリアが広がり国道が走るのに、まるで森のレストランといった趣。テラス席に着くと、さらに気分は盛り上がり、リゾート気分。おススメの「カフェめし」は週替わりで、本日は牛スジ煮込みライス。じっくり煮込んだ牛スジがとろとろオムレツとコクのあるトマトベーススープと一体になっておいしい! やはり女子にとって旅とグルメは同義語だ。

インフォメーション
時間 11時30分〜14時30分、17時45分〜21時15分(入店は〜21時)、月曜休(月に1回連休あり)
アクセス 結城駅から徒歩25分

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14:00 見世蔵めぐり

結城紬の卸問屋、味噌蔵、酒の醸造蔵……、結城の町を歩くのは楽しい。蔵と店や住居が一体になった「見世蔵」が点在し、実際に店舗として営業されている。結城の町は江戸へ物資を運ぶ水運ルートの拠点として発展し、明治から大正期にかけて多くの見世蔵が建造された。今でも約30棟の見世蔵が残る。やはり結城紬で歩きたい!

15:30 結城酒造

創業は150年以上前。江戸末期に建てられた酒蔵で、国の有形文化財に登録。圧倒されそうな“老舗”だが、看板銘酒「結(むすび)ゆい」(写真)を造ったのは、実は女性杜氏。結婚後、一から勉強を始めて造ったお酒だ。そう思うと、「結ゆい」を飲むだけで「大丈夫! あなたもがんばれる」と応援してもらっている気分になれそう。

インフォメーション
時間 9〜17時
アクセス 結城駅から徒歩10分

蔵での販売は一部の銘柄のみ。

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