『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
いつもは朝に弱いワタシも、旅先の早起きは決まって気分がいい。ましてや、萩の世界遺産エリアの真ん中で目覚めたら……? 人の少ない早朝のひんやりとした空気のなか、城下町を歩く。昨日見た景色とはまるで違って見える。2日目は、あこがれの「元乃隅稲成(もとのすみいなり)神社」まで足を延ばす。山口最古といわれる長門湯本(ながとゆもと)温泉で昼間から日差しを浴びて入浴。これをぜいたくといわずして何という? もう、帰りの山陽・九州新幹線でほろ酔い気分決定。山口の地酒を自分へのごほうびとしよう。
翌朝、早起きして気ままにぶらり朝さんぽ。凛とした空気のなか、城下町を歩くのは清々しい。萩は碁盤の目状に画された江戸時代の町筋がそのまま残る町。鍵の手(直角)に曲げた城下町独特の道筋「堀内鍵曲(かいまがり)」や、白壁となまこ壁が美しい「菊屋家住宅」などをめぐってみよう。吉田松陰先生が幕末有志を育てた「松下村塾(しょうかそんじゅく)」へはここから歩いて約30分。足を延ばしてみるのもいい。
「うわぁ‼」、見上げて思わず叫ぶ。鳥居、鳥居、また鳥居。幾重にも重なって見えながら、頂へと続く数は123基。10年間かけて奉納されたというから、地元の人々の深い信仰がうかがえる。鳥居をくぐるたびに一歩ずつ神様に近づく。境内にある高さ約5メートルの大鳥居上部にはなんと賽銭箱が。ここにお賽銭をうまく投げ入れられると、願い事が叶うとか。届け! ワタシの思い。
時間 | 日の出?日没 |
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アクセス | 山陰本線長門古市駅からタクシー約20分 |
なめらかな湯質が特徴の長門湯本温泉は、600年の歴史を誇る山口最古の温泉。なかでも大谷山荘は野の花がさりげなく飾られる、ため息が出るような“粋”な宿。ワタシももてなされ、名旅館の美味を舌で感じ、湯に浸かってプルプルお肌になりたい! ということで「入浴付き日帰りプラン」を予約済み。極上の時間とはこういうことをいうのね。
アクセス | 美祢線長門湯本駅から無料送迎バス5分(要予約) |
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安倍首相がオバマ前大統領にプレゼントしたという日本酒「獺祭(だっさい)」。かなり入手困難だけれど、獺祭の「旭酒蔵」と和菓子屋「十火 JUKKA」がコラボした米菓「獺祭アソート」なら、駅で買えておみやげにピッタリ。「獺祭」と同じ山田錦の酒粉を使い、純米大吟醸酒「獺祭50」を加えて作る、極薄のおせんべいはクセになる。新山口駅構内にある「おみやげ街道新山口」で入手しよう。
時間 | 7時?20時30分、無休 |
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アクセス | 山陽・九州新幹線新山口駅構内 |