『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
「この景色が永遠であってほしい……」そう願わずにはいられない琵琶湖の絶景をあとに、陶の里へ向かう。森を疾風するのごとく現れた(!?)忍者列車「SHINOBI-TRAIN」に乗車し、アツいココロをもって静かな旅をはじめる。信楽(しがらき)は芸術の里だ。この地を訪れると、自然と人が循環しているのがわかる。土と炎に人間の力が加わり、新しい器へと生まれ変わる。自然界に人間の斬新な発想が加わり、新たな芸術が生まれる。信楽に来るとそんなお互いの関係を想う。
目の前の景色をみたら「この瞬間の永遠を信じたくなる」と言ったら大げさ!? 「びわ湖バレイ」山頂エリアに2016年オープンした「びわ湖テラス」には、それほどの絶景が広がる。まるでインフィニティ(無限)プールのなかにいるように、自分とテラスと琵琶湖の間に境界がなくなり、視界の先まで永続的に続くかのような感覚。早朝、静けさが残るテラスで、贅沢なコーヒーを一杯。ああ、この時間が永遠に続いてほしい!
たとえ短い時間でも、列車旅はテンションが上がる。草津線貴生川(きぶかわ)駅から全6駅の路線、信楽高原鐵道にライドオン! ラッピング列車「SHINOBI-TRAIN」が走る。さあ、陶芸の里・信楽へ向かおう。車窓から望む紫香楽(しがらき)の里は彩られ、だんだんと秋の気配。ガタン、ゴトンと心地よい揺れに身をまかせ、豊かな秋に感謝する。
「SHINOBI-TRAIN」は運行中ですが、運行日や時刻は信楽高原鐵道信楽駅(TEL.0748-82-0129)までお問い合わせください。
銀色に輝くトンネルを抜けると、吊り橋の向こうに忽然と現れる美術館。友達には「さすが、I.M.ペイ氏の設計よね。パリのルーブル美術館のガラスピラミッドを手がけた建築家だもの」と、したり顔。この秋20周年を迎える「ミホミュージアム」では、12月17日まで名コレクションがそろう特別展「桃源郷はここ I.M.ペイとMIHO MUSEUMの軌跡」を開催中。加賀・前田家に伝来した茶碗『耀変天目』を鑑賞したり、美術館でのギャラリートークを楽しんだり。過ごし方はさまざまだ。
時間 |
10~16時、月曜休 |
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