『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
12月中頃~5月中頃が旬のホッキをさっと茹で、ホッキの出汁で炊き上げたご飯の上に敷き詰めた亘理町の「ほっき飯」。加熱で甘みが増したシコシコ食感のホッキは、いつまでも口に含んでいたい!
TEL.0223-34-0513(亘理町観光協会)
亘理駅から車で15分の「鳥の海ふれあい市場」。被災後、300㎡(市場面積は150㎡)のプレハブで再スタート。荒浜漁港の海の幸など、地元の味が見つかる。
TEL.0223-35-2228。10:00~17:00、月~金曜休(祝日は営業)
仙台駅から徒歩10分の距離にある壱弐参(いろは)横丁には、二本の細い路地に酒場、テイクアウトの総菜屋、雑貨屋などが並び、迷いこむのが楽しい。
TEL.022-268-6251(仙台観光コンベンション協会)
出発は、東日本大震災で被災するも一昨年12月、荒浜漁港沿いに仮設店舗での再開を果たした「鳥の海ふれあい市場」から。イチゴや海産物など地元の幸が所狭しと並び、自ずとテンションが上がってしまう。昼食は亘理のご当地グルメ「ほっき飯」で決まり! 市場隣に店を構える「フラミンゴ」を含む、町内数軒で堪能できる。
また、亘理町内には例年6月下旬までイチゴ狩りを楽しめる観光イチゴ園が三カ所に点在。どこも完熟イチゴを30分食べ放題(1300~1500円)なんて、甘党の楽園です!
一泊する仙台中心街まで移動したら、夜はほろ酔いのお楽しみタイムだ。仙台中心街は文化横丁や東一市場など、横丁が5つ以上ある横丁王国。レトロな居酒屋からお洒落なカフェバーまで並ぶため、幅広い客層が楽しめるのも魅力だ。
2日目はズズッと北上して、世界遺産・平泉の旅。日にちが合えば、仙台からはイベント列車「お座敷平泉世界遺産号」か「お座敷藤原まつり」を利用したい。
中尊寺の荘厳な雰囲気の杉並木「月見坂」を上って金色堂などを拝観したら、徒歩20分ほどの毛越寺(もうつうじ)へ。仏の世界=浄土を地上に表現したという浄土庭園は、大泉が池を中心に島や州浜、立石などが完璧なバランスで配され、息を飲む美しさ。なお、毛越寺→中尊寺の順で巡る場合は巡回バスの利用が便利。
やや南に戻り、東北本線から陸羽東線に乗り換えたら、9種もの泉質が楽しめる東北有数の湯どころ、鳴子温泉郷に到着。硫黄の香り漂う温泉街には大型旅館から鄙びた宿、こけし工房、土産屋などが並び、どこか垢抜けない雰囲気が旅人には心地よい。温泉郷の中心となる鳴子温泉には「滝の湯」と「早稲田桟敷湯」という共同浴場がふたつ。前者は板張りで味のある雰囲気、後者は平成10年に改装され広々としたお風呂だ。
毛越寺は嘉祥3年(850)頃に慈覚大師が開山。5月26日は庭園の遣水(やりみず)に盃を浮かべ、流れに合わせ和歌を詠む「曲水(ごくすい)の宴」を開催(写真)。
TEL.0191-46-2331。8:30~17:00(11月5日~4月4日は16:30まで)、無休。500円
靴を脱ぎ、お座敷でまったりくつろげるお座敷列車。「お座敷平泉世界遺産号」4月27~29日、5月25・26日、6月22・23日。「お座敷藤原まつり」5月3~5日。ともに仙台9:12発~平泉11:15着、平泉14:51発(世界遺産号は14:52発)~仙台16:43着。全席指定(指定席料510円)
御神湯として1000年の歴史をもつ「滝の湯」は、これぞザ・共同浴場の懐かしい趣。白濁の硫黄泉は、もちろん源泉かけ流し。
TEL.0229-83-2126(滝の湯保存会代表・そば処小花)。7:30~21:30最終入浴、無休。150円
1050円で絵付け体験ができる「日本こけし館」。絵付けしたこけしは、ロウで磨いてもらい、その日に持ち帰ることができる。
TEL.0229-83-3600。8:30~17:00(12月は9:00~16:00)、4月~12月は無休。320円
「凍(し)みっぱなし丼」は大崎市の特産・凍み豆腐を凍らせたまま熟成させた滑らかな歯ごたえの「凍みっぱなし」を、カツ丼風にアレンジ。食べ応えがあるのにヘルシー。鳴子温泉・岩出山地域の14店舗で提供する。
TEL.0229-72-0027(玉造商工会)
震災前の旧有備館。主家は見学不可だが、庭園は全面観賞できる。約300年前に整備されたという庭園は、岩出山城本丸の断崖を借景とし池の中に島を配した、見ごたえある廻遊式池泉庭園だ。
TEL.0229-72-1344。9:00?16:00、無休。無料
最終日、まずは鳴子周辺を散策しよう。中山平温泉駅から徒歩30分でいける鳴子峡は例年5月頃、新緑の優しい色に渓谷が衣替え。積雪閉鎖より再開した鳴子峡レストハウス前の見晴台が、大渓谷の特等席だ。
同じく鳴子の名物と言えばこけし。昭和50年オープンの「日本こけし館」では、実演コーナーや系統別の展示などで、こけしの奥深さに触れられる。
凍みっぱなし丼や栗だんごなど地元の味で腹を満たしたら、周辺に歴史スポットがいっぱいの有備館駅へ。駅前にある日本最古の学問所ともいわれる「旧有備館」は残念ながら先の震災により解体・復旧中だが、4~6月までの土・日曜・祝日は庭園をまるまる一周歩けるよう全面公開!(平日は半周のみ) 同じく駅徒歩すぐの「森民酒造店」では昭和初期築の本格的な木造建築内で、杯や時計、行灯などさまざまな古道具を展示する。もちろん現役の酒蔵なので、蔵見学だってOK(作業により不可の日も)。帰宅後の楽しみに、銘酒「森泉」を土産として買うことをお忘れなく……。
回の旅の最後に寄りたいのが、古川駅からバス30分+徒歩5分の距離にある三本木斉田地区の菜の花畑。例年、4月下旬から5月中旬頃、6.2haの丘一面に約200万本の黄色い菜の花が咲き誇る。地元特産品を扱う特設売店も。
TEL.0229-52-6232(大崎市三本木振興公社)。4月27日~5月19日、9:00~17:00、会期間は無休。無料
●場所:加美町字味ヶ袋やくらい原1-9
●例年の見頃:5月下旬?
●場所:登米市南方町
●例年の見頃:4月中旬?下旬
文・構成=鈴木健太
写真協力=JR東日本、仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会、宮城県観光課、仙台市観光交流課、岩手県観光協会
※掲載されているデータは平成25年4月現在のものです。
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宮城県経済商工観光部観光課●TEL.022-211-2822
宮城県観光連盟●TEL.022-221-1864
亘理町観光協会●TEL.0223-34-0513
仙台観光コンベンション協会●TEL.022-268-6251
平泉観光協会●TEL.0191-46-2110
鳴子温泉郷観光協会●TEL.0229-82-2102
みやぎ大崎観光公社●TEL.0229-25-9620