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北海道には自然系パワースポットが多い。この季節、一面に広がる雪景色は静謐で、いるだけで心が浄化されるようだ。冬こそ、北海道がオススメ!
道東の観光地『阿寒湖』は地形的に風水のエネルギーが強く、運を味方にできる場所だという。旭岳からの龍脈(エネルギーの流れ)と、カムチャッカ半島、知床、屈斜路湖をめぐる龍脈が集中しているとも。周囲26kmには手つかずの原生林が残る。一説によると、湖の“水深44mポイント”は酸素濃度日本一。深呼吸して胸いっぱい良い運気を吸いこもう! 冬は、氷の張った湖上を専門ガイドがスノーモービルで案内してくれる。
『羊蹄山』は、北海道西部にそびえる独立峰。別名「蝦夷(えぞ)富士」ともいい、富士山に似たシルエットが凛としてとても美しい。遠くから山全体を眺めると女性らしい気品を引き出してもらえるという。アイヌ語で「マッカヌプリ」「マチネシリ」(「女である山」という意)と呼ばれているのが由来とか。美しくなりたい女性は、ぜひ。
日本海に臨む『神威岬』には“義経伝説”が残る。源義経に恋した娘・チャレンカが、叶わなかった想いを抱えて“神威岩”に姿を変えたという。「カムイ」、つまり「神」の強力なエネルギーをいただこう。冬は遊歩道を封鎖するので、国道229号線の絶景スポットへ。積丹町野塚町方面から、日本海を右手に目的地へ向かうと、進行方向に岬と“神威岩”が見えてくる。雪を冠した佇まいはひときわ神々しい!
霊峰・岩木山に鎮座し、津軽の人々から「お岩木さま」「お山」と呼び親しまれている『岩木山神社』。宝亀11年(780)の創建以来、征夷大将軍・坂上田村麻呂をはじめとする歴史上の要人からも厚く崇敬されてきた、日本の北門鎮守の名社だ。
岩木山全体が巨大なパワースポットであり、その信仰の中枢を担う境内には、背筋がスッと伸びるような濃いパワーが満ちあふれている。広範な神徳に加えて、縁結びの霊験あらたかとの評判も。めでたく成就した二人がデートで参る姿も少なくないとか。まさに、東北地方を代表するトータルパワースポットだ。東北新幹線の全線開通でより身近になった青森、この機会にぜひ訪れてみたい。
『戸隠神社』は、信州百名山のひとつ戸隠山の麓に立つ。起源は神話の時代、天照大神が“籠(こ)もった”天の岩“戸”をこの地まで投げ“隠した”という伝説からその名が付いたと伝えられている。天鈿女命(あめのうずめのみこと)をはじめ、日本神話でなじみ深い神々ゆかりの神社5社からなり、それぞれにご利益も異なる。
特にパワーが強いと言われているのが、御本社の「奥社」と、最も歴史の古い「九頭龍社(くずりゅうしゃ)」、いちばん規模の大きい「中社」。いにしえの修験者たちの行にならって、今も周辺に十数軒点在する宿坊に泊まり、じっくりとパワーに浴するのもおすすめだ。なお、冬は雪深いため、参詣の旅装は万全の準備を(冬期は中社のみ参拝可)。
毎年大勢の初詣者で賑わう、関東のパワースポット明治神宮&鹿島神宮。 明治神宮では今、清正井(きよまさのいど:加藤清正が掘った井戸)が、特に強いパワーを拝受できる場所として大人気。整理券が配布されるほどだ。
茨城県の鹿島神宮では、本殿と奥参道の森の中が最強パワー地点。木や石に触れて、心静かに祈る参拝者の姿を多く見かける。
実はこの二社、夏至の日に太陽が通る “レイライン(※)”上に位置している。ほかに、皇居、富士山、伊勢神宮などの聖地を結んでおり、なんとも不思議。そんな底知れぬパワーに思いを馳せて詣でれば、例年とはまた違った何かを得ることができるかも!?
※レイライン:1920年代にイギリスの考古学者が唱えた仮説。古代遺跡群が一本の直線で結ばれていることを発見し、その考察を行った。
陰陽道(おんみょうどう)といえば、古代中国で誕生した自然哲学思想を礎とした、自然科学と呪術の体系のこと。舞台としては京都が最も知られているが、実は東海にも根づいていた!?
そのひとつが、鳥羽にある『神明神社』。“石神(いしがみ)さん”と親しまれてきた女神が祀られていて、「女性の願いならばひとつは叶えてくれる」という言い伝えが残る。信奉し続けてきたのが、地元の海女さんたちだ。彼女たちが海にもぐるとき、肌身離さず身につける魔除けの印を「ドーマンセーマン」と呼ぶが、このセーマンの印が、かの五芒星(ごぼうせい)の形。そもそもこの地域では、陰陽道の流れを汲んだ青峰信仰(あおみねしんこう)が布教されていたこともあり、危険な作業から身を守る印として、一筆書きで記せる五芒星を身につけるようになったとか。この御守りを魔除けとして、ぜひ手に入れておきたい。
そしてもう一社、名古屋にズバリ『晴明神社』という小さな神社が。安倍晴明は平安時代に陰陽師として活躍したことで知られるが、実は67歳前後の頃、名古屋に滞在していたと言われ、その地が清明山。近所の人々を悩ませていた蛇をまじないで封じ込めたという逸話が残り、江戸時代になって、人々が晴明を祀ったことが神社建立の経緯だという。現在は、城山八幡宮、高牟神社(たかむじんじゃ)とともに名古屋恋の三社めぐりの一社にもなっている。陰陽道の力で、恋の念通力が発揮できるようになったりして!?
※掲載されているデータは平成22年12月現在のものです。