『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
「はまるーぷバス」で米子空港から境港まで行けるが、水木ファンなら乗りたいのが境線を走る鬼太郎列車。現在、「鬼太郎」「ねこ娘」など4種の列車が運行中。米子駅=ねずみ男駅など各駅に妖怪の愛称が付いているのも楽しい。
記念館オリジナルイラスト、絵画、昔のコミック本、海外収集した妖怪コレクション、妖怪フィギュアなど、水木しげるに関する貴重な資料を約700点展示。
TEL.0859-42-2171。9:30~17:00、無休。700円
まき網漁や底引き漁など昔から漁業が盛んな港町・境港は海鮮丼が名物。イカやカニ、白身に赤身など獲れたて魚介が丼を埋めつくす! 境港周辺の約25店舗で食べられる。
TEL.0859-47-0121(境港市観光協会)
鳥取県は、有名マンガ家を多数輩出し「国際まんが博」も開催中のマンガ王国。そして、百名山の大山(だいせん)が秋中頃から紅葉の見ごろを迎える。今回は、魅力あるこの2テーマを両輪とした旅へ。
米子鬼太郎空港に着いたら、水木しげる出身の地・境港へ向かおう。駅前から東へ800m続く道は「水木しげるロード」と呼ばれ、139体の妖怪のブロンズ像がお出迎え! ねずみ男などの人気者もいいけれど、キジムナーとか天井なめとか、へんてこりんな妖怪たちがまた愛おしくて、本当に歩くのが楽しい。「水木しげるロード」を歩ききった辺りには「水木しげる記念館」も。「妖怪ひろば」や水木先生のおもしろ語録など、水木ファンは必見だ。
境線の鬼太郎列車で南下し、米子で乗り換えて東山公園で下車したら「国際まんが博」のメイン会場「とっとりまんがドリームワールド」へ(詳細は下記コラム)。11月7日~11日は、世界中から約400人の漫画家が集まる「国際マンガサミット」も、米子コンベンションセンターなどで開催中!
米子で1泊したら、大山る~ぷバスで大山を目指す。10月下旬から11月頭は紅葉で山肌が黄と朱色のパッチワークで彩られ、野趣溢れる白岩とのコントラストに目を奪われる。大山は本格登山だけでなく、リフトで行く恋人の聖地・桝水(ますみず)高原や重要文化財の阿弥陀堂などが見どころの大山寺など、観光スポットも多い。大山る~ぷバスはそれら主要観光スポットを結んでいるので、上手く活用しよう。
下山したらバスで米子に戻り、加茂川川辺の並木道を散策。商都として栄えた米子には、白壁土蔵の建物をはじめそこかしこに江戸時代の残り香が漂う。時間が許せば、九つのお寺が建ち並ぶ寺町通りや重要文化財の後藤家まで足を延ばしたい。
夜は、約30軒の宿が並ぶ山陰最大の温泉地・皆生温泉で、ゆるゆるまったり。
秋深まるころ、ブナやカエデ、ナラなどが一斉に色づく大山。11月上旬まで、大神山神社奥宮の下山神社を特別拝観できるガイド付きウォーキングも開催(ガイド1名で1000円)。
TEL.0859-52-2502(大山町観光案内所)
目の前に大山、眼下には日本海を一望できる「大山まきばみるくの里」。白バラ牛乳のソフトクリームや自家製バターなどを使ったレストランの食事も人気。
TEL.0859-52-3698。10:00~17:00、第2・第4火休。入場無料
大正時代までは米子の流通の要だった、加茂川の水運。約2時間でモデルコース(全3種)を回る、地元ボランティアによる無料ガイドもある。
TEL.0859-22-6317(米子市観光案内所)
「コナン通り」の途中にある「コナン大橋」では、コナンに関する5体のコオブジェ、高欄に4種類のレリーフが設置されているので、探してみて。
TEL.0858-37-5864(北栄町観光協会)
↑台湾、中国、韓国、ロシアなど世界のマンガ本やマンガ原本を350点ほど展示する「国際まんが作品展」。
TEL.0857-26-7238(鳥取県まんが王国官房)。9:30~17:00、10月19日~21日休。無料
←白い漆喰壁に黒の焼き杉板、赤い石州瓦の家並みが、倉吉独特の景観を作り出す。レトロなポストや擬似洋風建築などもあり、タイムスリップ感覚で散歩できるのが楽しい。
TEL.0858-24-5371(くらよし観光・MICE協会)
3日目も、初日と同じくマンガ家ゆかりのスポットを。北栄町は、『名探偵コナン』の作者・青山剛昌氏の出身地。山陰本線の由良駅から「道の駅大栄」まで続く1.4kmの道は「コナン通り」と呼ばれ、コナンや蘭ちゃんなど12体の銅像と出会える。通り沿いにある「青山剛昌ふるさと館」では、10月~11月に特別原画展、10月~12月は「世界の青山剛昌キャラクター大集合!!」という企画展を開催しているので、ファンは絶対に立ち寄るべし!
続いて、倉吉駅からバスかタクシーで倉吉の白壁土蔵群へ。ここは谷口ジロー氏の名作マンガ『遥かなる町』の舞台にもなった場所(フランスでは映画化も!)。玉川沿いに連なる白壁土蔵や、赤瓦に白い漆喰壁の町並みを歩けば、原作の風景が立体となって目の前に立ちのぼる。
シメは、鳥取国際空港会館で11月25日まで開催の「国際まんが作品展」。飛行機で帰るついでに、世界各国のマンガの原画・原本を鑑賞できるのはうれしい限りだ。
鳥取県では「国際まんが博」と銘打ち、漫画やアニメ、コスプレ、アニメソングなどを楽しめるイベントを各地で展開。そのメインとなるのが移動型博覧会「とっとりまんがドリームワールド」で、10月20日~11月11日までは、どらドラパーク米子市民体育館で開催中だ。
再現された漫画家の仕事場や「まんが映画」の上映に釘づけ!
TEL.0857-26-7238(鳥取県まんが王国官房)。9:30~18:00(まんがドリームワールド)、期間内無休。無料
文・構成=鈴木健太
写真協力=JR西日本、鳥取県、鳥取県まんが王国官房、境港市、境港市観光協会
※掲載されているデータは平成24年10月現在のものです。
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鳥取県観光連盟●TEL.0857-39-2111
境港市観光協会●TEL.0859-47-0121
大山町観光案内所●TEL.0859-52-2502
米子市観光案内所●TEL.0859-22-6317
皆生温泉旅館組合●TEL.0859-34-2888
北栄町観光協会●TEL.0858-37-5864
くらよし観光・MICE協会●TEL.0858-24-5371