『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
1月8~10日まで各日1往復、デゴイチが運行する「SL・EL新春碓氷」。SL新春碓氷は高崎10:40発、横川11:44着。EL新春碓氷は横川15:10発、高崎16:15着。別途、指定席券510円が必要。※ヘッドマークなどは異なります
露天風呂付きの浴場のほかに、自然治癒力が増進されるという恵みの湯の「砂塩風呂」別途使用料2500円も人気。TEL.027-385-1126。10:00~21:00(入館~20:00)、第1・3火曜休(祝日の場合翌日)。大人500円(3時間)
磯部せんべいの生地と桑の粉末をあわせ、手焼きで1枚ずつ焼き上げられる栄泉堂の「桑の葉入りいそべせんべい」。パッケージのラベルは地元学生さんがデザイン。TEL. 027-385-6122。8:00~19:00、木曜休。12枚300円
碓氷峠中腹に位置し、山なみに囲まれる「峠の湯」。火・土・日曜・祝日以外は横川駅隣接の鉄道文化むらよりシャトルバスが出ている。徒歩なら駅から約40分。TEL.027-380-4000。10:00~21:00、第2・4火曜休(祝日の場合翌日)。大人500円(3時間)
「峠の湯」の和風大浴場「碓氷」の露天風呂から、裏妙義を望む(写真)。洋風大浴場「霧積」からは、小説『人間の証明』(森村誠一)の舞台にもなった霧積の山々を一望できる
高崎駅まで着いたら、このまま北上し水上温泉や越後湯沢温泉を目指してもいい。けれど今回はあえて進路を西にとり、安中市にある2つの温泉へ。なぜなら、1月8~10日にかけ、高崎駅~横川駅間をSLが運行するのだ(指定席券販売は運行日1ヵ月前から)。走る機関車は、昭和47年まで現役で走っていた通称デゴイチこと「D51 498」。冬の碓氷(うすい)路を、決して早くはないけれど煙を吐き力強く走るその雄姿に大感動! 今年もこのデゴイチみたいに「目標に向かって強く邁進しよう」なんてことが頭をよぎるのであった。
磯部温泉駅で下車したら、徒歩ですぐの磯部温泉街へ。実はここ、よく見かけるあの温泉記号発祥の地。万治4年(1661)の絵図に描かれていた磯部温泉を示す温泉記号が、現在日本で最古のものと判明したからだ。その由緒ある湯でポカポカしようと向かったのは日帰り温泉施設の「安中市健康増進施設 恵みの湯」。それぞれ露天がついた石造りの洋風大浴場と檜を多用した和風大浴場があり(男女日替わり)、神経痛・関節痛・冷え性などに良いと評判の湯にじっくり入浴できる。
一風呂浴びたら、江戸末期から伝わり、小麦粉と砂糖、鉱泉水だけで作るサクサクの磯部せんべいを土産に探そう。安中市では、かつて盛んだった養蚕産業と関係の深い桑を利用した銘菓で町おこしをしており、「桑の葉入りのいそべせんべい」なるものも発見!
土産をゲットした後、さらに信越本線を西に向かい、終点の横川に辿り着く。ここからタクシーで5分または徒歩で40分の「碓氷峠の森公園交流館 峠の湯」へ。その名の通り、山と緑の大自然に囲まれており、露天からの景色が抜群! 夕暮れの山なみをぼんやり眺めつつ、ツルツルの美肌の湯に浸かるなんて最高に幸せ……。入浴後は4万球の電球を使ったイルミネーションをうっとりと眺める。
帰りは、駅ビルの商業施設「イーサイト高崎」が12月12日に第1期開業した、高崎駅で途中下車をしよう。約40店舗が出店する中で、地元の人気店も計14軒登場! 今や高崎名物となったパスタの先駆け的存在「シャンゴ」で夕食を味わうのも◎だ。
腹の皮が突っ張れば目の皮がたるむもの。でも、帰りは快速アーバンで上野まで一本! 乗り替えの心配をせずに、ウトウトしつつ旅の帰路に就けるのだ。
駅名 | 時間 | 旅のひとことアドバイス | |
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1日目 | 上野発 | 8:39 | JR快速アーバンで乗り換えいらず! |
高崎着 | 10:15 | ||
高崎発 | 10:40 | 指定席券を事前購入しておいた「SL新春碓氷」に 乗ってレトロ気分 |
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磯部着 | 11:20 | 磯部温泉の日帰り温泉施設「恵みの湯」で体を温めたら、 土産に桑の葉入りのいそべせんべいをゲット! |
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磯部発 | 14:37 | ||
横川着 | 14:52 | タクシーで5分、徒歩40分の「峠の湯」で、裏妙義を一望しつつ湯浴み。 帰りはイルミネーションにうっとり |
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横川発 | 17:39 | ||
高崎着 | 18:10 | 12/12にリニューアルオープンの駅ビルで夕食。 フードコートで高崎名物パスタを堪能 |
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高崎発 | 20:31 | 帰りもJR快速アーバンで | |
上野着 | 22:11 |
※上記のスケジュールは、1月8~10日のダイヤによるプランです。
峠の湯敷地内にて、1月10日までイルミネーションを点灯(17:00~22:00)。 碓氷峠の「めがね橋」を模したものや木立をイメージしたものまで、4万球以上(!)の電球で彩られる。池の周りにイルミネーションがあるので、池に反射する光も見どころだ。絶景ポイントは、全景を見渡せる「峠の湯」2階のベランダ!
文・写真:鈴木健太
写真協力:JR東日本高崎支社、恵みの湯、安中市商工観光課、碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」
※掲載されているデータは平成23年1月現在のものです。