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新型高速新幹線、E5系情報も!! 東京から北へと向かう鉄路のアスリート 新幹線大図鑑 日本の新幹線史の始まりとなった東京駅と新大阪駅を結ぶ東海道新幹線。今回は東海・西日本・九州エリアで活躍する車両にスポットを当てて紹介します。

 




ドクターイエロー?

 東海道・山陽新幹線の東京〜新大阪〜博多駅間で運がいいと“黄色い新幹線”を見かけることがあります。これは「DOCTOR YELLOW(ドクターイエロー)」と呼ばれる「923形電気軌道総合試験車」です。7両編成の車内には、最高速度270km/hで走行しながら通信・信号・変電・電車線・架線摩耗・電力関係・軌道などの地上設備を測定する機器を搭載。地上設備の不具合箇所をチェックするのが役目です。この車両で得たデータを基に必要な処置をするという、まさに“黄色いお医者さん”と呼ぶにふさわしい車両です。

923形電気軌道総合試験車 700系車両をベースにした7両編成の試験車。中央の4号車は試験用台車が付いた軌道試験車

 

車体傾斜装置でスピードアップした新世代車両 N700系「のぞみ・ひかり・こだま」

 東海道区間の急カーブではスピードを落とす必要があり、これがスピードアップの壁となっていました。そこで、255km/hに減速する必要があった急カーブでも270km/hで走行できる最大傾斜角1度の「車体傾斜装置」を装備したN700系車両を開発。最高運転速度が東海道区間で270km/h、山陽区間では500系と同じ300km/hとなり、東京〜博多駅間を最速4時間55分で結ぶことができるようになりました。
 平成19年7月1日から東京〜博多駅間の「のぞみ」で営業運転を開始。騒音対策としてエアロ・ダブルウィング形の先頭形状や車両連結部の全周幌、低騒音床の採用など、車内外の騒音を減少した環境にもやさしい車両となっています。

データ
運転列車
東海道・山陽新幹線:
「のぞみ」(東京〜博多)・「ひかり」(東京〜広島)・「こだま」(東京〜浜松)

車体傾斜装置を装備した次世代車両のN700系。車内騒音や横揺れも減少して乗り心地が向上している

静かな空間のN700系のグリーン車には、ゆったりとくつろげる大型リクライニングシートを採用している

幅広く活躍する新世代のスタンダード車両 700系「のぞみ・ひかり・こだま」

 より速く、より快適で、経済性に優れた車両として開発されたのが、騒音やトンネル微気圧波に対応したカモノハシのような先頭形状が特徴の700系車両です。最高運転速度は東海道区間で270km/h、山陽区間では285km/hと300系よりも運転性能がアップしてい るほか、車体の揺れを緩和するダンパの採用、車内騒音対策の強化、そして300系車両よりも天井を高くした車内など、ゆったりとした静かな空間を実現しています。
 平成11年3月13日から東京〜博多駅間の「のぞみ」で運転を開始し、その後は新世代のスタンダード車両として増備が行なわれ、「のぞみ」から「こだま」まで幅広く運用。N700系とともに東海道・山陽新幹線の主力車両として活躍しています。

データ
運転列車
東海道・山陽新幹線:
「のぞみ」(東京〜博多)・「ひかり」(東京〜広島)
東海道新幹線:
「こだま」(東京〜新大阪)
山陽新幹線:
「こだま」(新下関〜博多)

700系は東海道・山陽新幹線のエースとして「のぞみ」「ひかり」「こだま」に幅広く活躍している

天井の高い車内空間が700系の特徴。グリーン車は大型リクライニングシートを装備している

山陽新幹線専用のオリジナル車両 700系7000番台「ひかりレールスター・こだま」

 平成12年3月11日、700系車両をベースにして山陽区間の「ひかり」用として登場したのが、普通車のみ8両編成の700系7000番台車両です。外観はJR西日本のオリジナルカラーを採用し、700系16両編成とは一目瞭然の差があります。
 この車両は新大阪〜博多駅間の「ひかりレールスター」として運転するため、4〜8号車の普通車指定席は2+2配置のゆったりとした「サルーンシート」、5〜8号車の車端にはパソコンが置けるテーブルと電源を備えた「オフィスシート」、8号車には4人用普通個室が4室設置されるなど、山陽区間の旅客のニーズに対応したものとなっています。また、4号車は車内放送をカットする「サイレンスカー」になるなど、キメの細かいサービスが行なわれています。

データ
運転列車
山陽新幹線:
「ひかりレールスター」(新大阪〜博多)・「こだま」(新大阪〜岡山、広島〜博多)

オリジナルカラーの700系7000番台の8両編成は山陽区間の「ひかりレールスター」で活躍する

普通車指定席は2+2配置のシートを採用。壁際の席はパソコンが使用できるオフィスシートになる

ジェット機のような精悍なスタイルの新幹線 500系「のぞみ・こだま」

 当時の世界最高速度300km/hを目指して開発されたのが、空気抵抗を減らすためにジェット戦闘機のような15mのロングノーズ先頭スタイルおよび円筒形の車体を採用した500系車両です。
 平成9年3月22日、新大阪〜博多駅間を最高運転速度300km/h、2時間17分で結ぶ「のぞみ」でデビューし、同年11月29日からは東京〜博多駅間を4時間49分で結ぶ「のぞみ」が登場しました。
 スタイルのよさは人気の的ですが、東海道区間でスピードアップできるN700系の増備により、現在は東京〜博多駅間に16両編成の「のぞみ」2往復が残るのみとなりました。こ れにより、16両編成の車両は8両編成に組み替えが行なわれ、新大阪〜博多駅間の「こだま」用として運用されています。

データ
運転列車
東海道・山陽新幹線:
「のぞみ」(東京〜博多)
山陽新幹線:
「こだま」(新大阪〜博多)

流線形スタイルの500系は16両編成が「のぞみ」、8両編成は山陽区間の「こだま」で活躍する

車体が航空機のような筒状の500系。ゆったりとした空間でスピード感を味わうことができる

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