『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

『途中下車! 青春18きっぷの旅 ~格安ワンダフル☆トリップ~』JR全線の快速&普通列車が普通車自由席に乗り放題の「青春18きっぷ」。ローカル線のワンダフル・トリップに、さあ、出かけましょう!

  • 東京発日帰り ○○○○○が日本最大級のミュージアムへ!
  • 大阪発1泊2日 海&サバンナの動物に会いに行こう!
  • 高松発1泊2日 瀬戸内海から土佐湾まで 四国まるごと体験ツアー

『イルカもウサギも!海&サバンナの動物に会いに行こう』普段、なかなか触れあうことのできない海の生き物や、サバンナの肉食動物。そして、近頃話題の動物駅長さんまで、大人も子供も大好きな動物に出会いに行こう。因美線や山陰本線沿いの絶景もお見逃しなく。

動物とのふれあいと絶景を楽しむ姫路経由で、山陰をぐるっと回る旅

 大阪から、山陽本線で須磨海浜公園を目指すのが、旅の始まり。須磨海浜公園駅で下車し、徒歩5分の「須磨海浜水族園」では、日本で初めて飼育下での繁殖に成功した吸付きドジョウの仲間・チャイナバタフライプレコの展示や、海の生き物に直接触れるタッチプールを設置しており、子供も大興奮だ。

 再び山陽本線で大阪湾から播磨灘へと移動して姫路駅へ。「姫路セントラルパーク」のウォーキングサファリでは、キリンやゾウへの餌やりが可能! サバンナテラスという高台に上がり、キリンと同じ目線に立てるのは、子供にとって貴重な体験だ。12月23日からは冬季限定アイスパークがオープンするので、冬ならではのスポーツで体を動かそう。駅に戻り、姫路おでんを食べたら姫新(きしん)線に乗り「湯郷(ゆのごう)温泉かつらぎ」へ。肩こりにいいとされる美作(みまさか)温泉で疲れを癒す。カフェは夜12時まで営業なので、季節限定パフェなど人気メニューを堪能しよう。

 2日目の朝は姫新線の田園風景の中を東津山へ向かい、因美線に乗り換えて、智頭(ちず)で下車。乗り継ぎの待ち時間を利用し、江戸時代、宿場として栄えた“智頭宿”の町並みを散策する。

 岡山県から鳥取県に入ったらまずは末恒(すえつね)駅へ。ここは、因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)伝説ゆかりの町。駅からバスで10分の「道の駅 神話の里白うさぎ」には、なんと白兎の駅長さんが! 愛らしい駅長さんの姿に、子供の目は釘付けだ。

 最後の目的地は鳥取駅からバスで20分。鳥取砂丘の「鳥取砂丘情報館サンドパルとっとり」で開催中の“第3期・砂の美術館”へ。マリアテレジアやウィーン国立歌劇場などオーストリアをモチーフとした彫刻を観賞する。

 帰路は、鳥取駅で元祖かに寿しを購入し、山陰本線に乗車。波打つ日本海を眺め、余部鉄橋を越え、温泉街などの景色を楽しみながら大阪へ戻り、充実の旅を終える。

旅のスケジュール

  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 大阪発 8:30  
須磨海浜公園着 9:07 徒歩5分の須磨海浜水族園へ。「うみがめメロンパン」など子供が喜ぶかわいいフードも
須磨海浜公園発 12:11 海岸線を眺めながら姫路へ。明石からは淡路島にかかる明石海峡大橋を望む
姫路着 13:01 バスで25分の姫路セントラルパークでサファリパークを楽しむ。冬季限定のアイスパークもあり
姫路発 19:12 駅ナカで名物の「姫路おでん」を食べ体を温める。ショウガ醤油が美味
林野着 21:10 姫新線で山間部を通っていく。旅館「湯郷温泉 かつらぎ」に素泊まり。貸切露天風呂で子供と汗を流して
2日目 林野発 6:18 第3日曜は、この時刻の因美線が運休なので要注意
智頭着 7:51 江戸時代の町並みを残す歴史の道100選、智頭宿を少し散歩
智頭発 8:31 因美線の情緒ある駅舎や山間の風景、田園が見所
末恒着 9:40 徒歩で30分またはタクシーで5分の白兎神社へ。近くの道の駅「神話の里白うさぎ」に、うさぎの駅長がいるのでご挨拶
末恒発 12:25  
鳥取着 12:36 「鳥取砂丘情報館サンドパルとっとり」が開催する第3期・砂の美術館で砂の彫刻を見学。鳥取砂丘で子供とらくだに乗る
鳥取発 17:18 元祖かに寿しを購入。余部鉄橋を通り、広がる日本海と集落を眼下に眺めながら大阪へ
大阪着 23:35  
イチオシ!ファミリースポット 姫路セントラルパーク
行程約60~90分のウォーキングサファリでは、動物への餌やりが可能。キリンの長い舌に子供も大人もビックリ! 抽選でホワイトタイガーへの餌やりができるなど、動物との触れあいを楽しめる。ほかにも、遊園地やスケートリンクなどアクティビティも充実。


イルカショーでのイルカとの触れあいや、ペンギンの撮影会など須磨海浜水族園ではアトラクションが盛りだくさん。TEL.078-731-7301。9:00~17:00、年末年始休。大人800円、子供500円


トラバスに乗る姫路セントラルパークのドライブスルーサファリは約30~40分かけて園内を回る。TEL.079-264-1611。10:00~16:30(時期により変動)、水曜休。大人2900円、子供1700円ほか


ジャズが流れる心地よいロビーや、4名まで入浴可能な貸切露天風呂が人気の湯郷温泉かつらぎ。TEL.0868-72-1555。チェックイン15:00/アウト11:00、6400円(素泊まり1泊2日)


道の駅 神話の里白うさぎでは、2階レストランにいる白兎の駅長が、帽子を被ってお出迎え。1階は地元の特産品売り場。TEL. 0857-59-6700。8:00~22:00、無休(2階おさかなダイニングぎんりん亭)


砂と水分だけで作られた10体の彫刻が並ぶ砂の美術館。足元も砂なので歩きやすい靴がベター。TEL.0857-20-2231。9:00~20:00(砂の美術館は1月3日まで)、無休。大人300円、子供200円


2010年には架け替え工事が完了し、今の赤い橋梁を見ることはできなくなってしまう。冬の青春18きっぷの期間、もしかすると雪の中の余部鉄橋を見られるかも!

旅のMEMO
観光の問合せ
姫路観光コンベンションビューロー●TEL.079-222-2285
鳥取県文化観光局●TEL.0857-26-7237

文:泉佳那 写真協力:神戸市立須磨海浜水族園、加森観光株式会社「姫路セントラルパーク」、湯郷温泉 かつらぎ、道の駅 神話の里白うさぎ、鳥取砂丘情報館サンドパルとっとり、香美町役場産業部観光商工課
※掲載されているデータは平成21年11月現在のものです。

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『瀬戸内海から土佐湾まで四国まるごと体験ツアー』山間部を走る土讃線や徳島線を使って、香川・高知・徳島の3県を旅する。郷土の文化を伝える体験型アクティビティがいっぱいの旅で、子供たちの好奇心を満たしてあげよう。まずは瀬戸内海を見ながら高松を出発!

山を越え、谷越えて郷土の伝統に触れる旅

 四国をめぐる家族の旅は高松から予讃線で瀬戸内海沿いを走り、最初の下車駅・琴平を目指す。1時間ほど電車に揺られ、大正11年(1922)に建てられたレトロな琴平駅に到着。

 まずは「中野うどん学校」で“讃岐うどん”の手打ち体験を。同校の特徴は、足で生地を延ばす工程を“うどんダンス”で行なうこと。うどん職人の指導のもと、リズムに合わせてうどんを作ろう。うどんを食べた後は、金毘羅さんへ旅の安全をお参り。割って食べる名物「加美代飴」を購入する。

 駅に戻り、お次は大歩危(おおぼけ)へ。列車は山越えにかかり、阿波池田で乗り換え。山々を流れる吉野川は四国三郎と呼ばれる清流で、自然の彫刻・大歩危峡は土讃線の見所だ。大歩危駅から向かう「道の駅大歩危・ラピス大歩危」には、県指定天然記念物のレキ質片岩など変成岩が展示されているうえ、天然石のアクセサリー作りなどが可能。体験後は、列車で山間を抜け、高知駅から路面電車を乗り継ぎリピーターも多い人気の国民宿舎「桂浜荘」へ。桂浜の潮騒を聞きながら眠りに就く。

 翌朝、土佐湾に別れを告げて向かうのは、やなせたかし氏の故郷・香美市「アンパンマンミュージアム」。館内には『アンパンマン』の絵本原画や町のジオラマ、26個ののぞき窓など楽しい仕掛けがいっぱい。館内に隠れたイラストを探したりして、親子で大満足。

 さて、旅も終盤に。四国山脈の間を縫うように走る徳島線に乗って、一気に徳島を目指す。徳島での体験は、日本三大盆踊りの1つ・阿波踊り。「阿波おどり会館」では、1年中見学&体験が可能だ。有名連(技術の高い多くの踊り子を抱えるチーム)と一緒に踊れるのはこの施設だけなので、思い切って踊りに参加して。

 2日間の18きっぷツアーの末にはパパママもお子さんも、心地よい疲労感。高松までの帰りの2時間は乗り換えなしなので、ゆっくり眠って帰ることにしよう。

旅のスケジュール

  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 高松発 7:54 駅でアンパンマン弁当1100円を購入して、朝食に。アンパンマンのイラストシール付き車両に乗車できるかも
琴平着 8:56 大正11年築の風情ある琴平駅に到着。徒歩10分の中野うどん学校でうどん打ち体験、時間があれば金刀比羅宮へ参拝
琴平発 11:51 土讃線で大歩危駅へ向かう。途中、停車する坪尻駅はスイッチバックの珍しい秘境駅
阿波池田着 12:47 徒歩1分の「一福亭」で昼食。郷土料理の祖谷蕎麦や天ぷらに舌鼓
阿波池田発 13:44 土讃線最大の見所、大歩危峡が車窓からちらほら
大歩危着 14:18 徒歩20分の「道の駅大歩危・ラピス大歩危」内の「石の博物館」で天然石のアクセサリー&万華鏡作り
大歩危発 16:32  
高知着 18:43 高知駅前発の路面電車とバスを乗り継いで1時間ほどで、今夜の宿「桂浜荘」へ
2日目 高知発 8:44 朝はちょっと早起きして桂浜を散歩。龍馬の銅像とご対面。バスで高知駅へ
土佐山田着 9:15 バスに乗って20分のアンパンマンミュージアムへ。タイミングが合えば、アンパンマンのラッピングバスに乗車可能
土佐山田発 11:30 切り立つ渓谷の絶景を眺めながら、電車に揺られる
阿波池田着 13:17  
阿波池田発 13:59 徳島線に乗り換え。貞光付近では吉野川と併走
徳島着 15:52 ロープウェーで眉山に登り、夕暮れや夜景を望んだら、阿波おどり会館に立ち寄り土産を購入。阿波踊り体験が可能。20:00からは、有名連の踊り実演も行なわれている
徳島発 20:38  
高松着 22:57  
イチオシ!ファミリースポット 阿波おどり会館
昼の公演では阿波おどり会館専属連「阿波の風」が、夜の公演では有名連が日替わりで踊りを披露する。“よしこの”と“ぞめき”の軽快なリズムに合わせて繰り出される華麗な女踊りとダイナミックな男踊りを、お盆と同じように身近に体験できる。


自分の手で作ったうどんは、おにぎりや天ぷらなどのトッピングを添えてもらえるのでお腹も満足。TEL.0877-75-0001。9:00~15:00(手打ち体験)、無休。1575円


アンパンマンをはじめ人気キャラクターが勢揃い。TEL.0887-59-2300。9:00~17:00(入館は~16:30)、火曜休(祝日の場合、翌日休)。大人700円、中高生500円、小学生まで300円


天然石を組み合わせて作るアクセサリーは、作ったあと親子で交換するのも楽しい。TEL.0883-84-1489。9:00~17:00、月曜休(12~2月)。ストラップ600円~


吉野川を挟む切り立った絶壁は、徒歩で歩くと危ないという意味で「大歩危」と名付けられた。冬季には、川下りを楽しむ大歩危遊覧船に“こたつ船”が登場する。


阿波おどりの歴史が分かるミュージアムも併設。TEL.088-611-1611。20:00~20:50(夜の公演)、年末年始休(施設ごとに臨時休あり)。夜のおどり700円、ミュージアム300円


徳島市街の阿波おどり会館から眉山(びざん)山頂までは約6分。途中、緑溢れる眉山の自然が間近に迫る。頂上の標高290mで、大鳴門橋や淡路島まで見ることができる。


徳島市街地を一望できる眉山山頂の無料展望休憩所。視界は100度近く広がり、吉野川橋などが見所。TEL.088-652-3617。11~3月は9:00~17:30、無休。往復1000円、片道600円

旅のMEMO
観光の問合せ
琴平町観光協会●TEL.0877-75-3700
三好市観光課●TEL.0883-72-7620

文:泉佳那 写真協力:中野うどん学校 琴平校、香美市立やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム、道の駅 ラピス大歩危、阿波おどり会館
※掲載されているデータは平成21年11月現在のものです。



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