今回の高松発「青春18きっぷの旅」は、龍馬の故郷・高知が舞台……だが、南下する前にまず金刀比羅宮とその周辺に立ち寄ろう。
琴平駅で下車後、最初に向かうは金刀比羅宮の南西側、伊予土佐街道の牛屋口。そこにはなんと、龍馬の銅像が! 実はこの街道、龍馬が脱藩の時に通ったという伝説が残っているのだ。
龍馬と意外な遭遇をしたら、次は金刀比羅宮境内にある高橋由一館へ。昨夏に修復を終えた伊藤若冲の『紙本金砂子地著色百花の図』が見もので、黄金に輝く四面の襖に描かれた白や赤の花は、つい見とれてしまう。
琴平駅に戻ったら、大歩危(おおぼけ)小歩危(こぼけ)の渓谷美など車窓風景を楽しみつつ土讃線で高知を目指す。目当ては高知駅南口にある土佐・龍馬であい博のメイン会場「高知・龍馬ろまん社中」。こちらでは、大河ドラマ『龍馬伝』を前面に押し出した企画展示やメイキング映像、ドラマの使用衣装などを観賞可能だ。
龍馬の知識を得た後は、「おきゃく体験」で龍馬キブンを豪快に味わうべし。高知では宴会を「おきゃく」と呼び、手ぬぐいのお面とゆる~い動きがユーモラスな「しばてん踊り」や「べく杯」など独特の酒宴文化がある。料亭を予約するのもいいが、1万円以上かかることも多いので、開催期間が合えば「土佐の『おきゃく』2010」で安くほろ酔いがおすすめ!